外国人の労働環境整備へ/社会保険労務士 ブレースパートナーズ 代表 井出 誠

2021.12.19 【社労士プラザ】
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社会保険労務士 ブレースパートナーズ 代表 井出 誠 氏

 「高齢化」と「少子化」が同時進行するわが国において、労働力確保の重要性が日に日に増している。

 日本の総人口は2008年をピークに減少に転じており、50年には1億人を下回ることが予測されている。また、生産年齢人口をみると、17年の7596万人が40年には5978万人と減少することが推計されている。労働市場における人手不足の問題は、国内での生産活動に大きな影響を与え、経済成長の大きな制約につながり、国際競争力の低下を招くとても深刻な問題である。

 このような課題を抱えた日本において、現在、ポテンシャルワーカーたる高齢者の継続雇用および女性活躍の推進などとともに期待されているのが、外国人労働者である。

 事実、外国人労働者数は年々右肩上がりで増加しており、20年10月末には、過去最高となる172万人の外国人材が日本で活躍している。また、19年の改正入管法施行により、在留資格「特定技能1号・2号」(5年間で最大約34万人受入れ見込み)が創設され、人材不足が深刻な分野において、即戦力となる外国人材の受入れが始まった。ただし、20年からのコロナ禍による外国人の入国規制により、想定どおりに受入れが進んでいないのが現状である。

 外国人材の受入れおよび共生社会の実現が叫ばれている一方で、日本の外国人就労については、労働条件や安全衛生の確保などの面で課題が多い。アメリカ国務省からも日本の「技能実習制度」は労働搾取に当たると指摘されており、改善を促がされている。また、厚生労働省が発表した「技能実習生の実習実施者に対する令和2年の監督指導、送検等の状況」によると、監督指導を実施した事業場のうち70.8%に当たる事業場で労働基準関係法令違反が認められたという状況を鑑みれば、今後より一層、労働条件や労務管理の面で改善が必要なことはいうまでもない。

 適正な外国人雇用を進めるうえで、入管法制の理解は必須であるが、現行の入管法制が、「労働法的規約」を多く取り込んだ横断的規制になっていることを考えれば、受入れ企業側には、当然、労働関係法令の理解と遵守および適正な労務管理が求められる。就業上の労務管理、労働条件、安全衛生、ハラスメント対策など、これらはまさに社会保険労務士の専門分野であり、我われの的確なアドバイスが、真の共生社会実現に向けた、外国人が働きやすい環境整備につながる。今後、日本が「外国人労働者に選ばれる国」になるための一翼を担うべく、努力していきたいと考えている。

社会保険労務士 ブレースパートナーズ 代表 井出 誠【東京】

【webサイトはこちら】
https://brace-partners.com/

令和3年12月27日第3334号10面 掲載

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