原点を振り返る/社会保険労務士 福士雅子事務所 福士 雅子

2020.12.13 【社労士プラザ】
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社会保険労務士 福士雅子事務所 福士 雅子 氏

 2006年に社労士試験に合格し非開業登録、2008年に非開業から開業へ変更登録し12年が経過した。2014年に亡くなった実家の父が開業社労士で、父の基盤を引継ぎ、新規の顧問先もそれなりに増え現在に至る。

 年度更新に始まり算定基礎、月額変更、36協定、健康診断の届出、年末調整などの年次業務、給与計算などの月次業務に得喪や労災、傷病手当金などの手続きに労働基準監督署の臨検や年金事務所の総合調査、労働保険の算定調査など社労士の定型業務のほか、解雇予告除外認定や第三者行為災害届などかなり重たい案件も次々と発生している。良い結果も悪い結果も経験させていただき、最近ようやく一端の社労士を名乗れるかなと思えるようになった。そうした経験値を積み重ねることができたのは、顧問先あってのことで、父が遺してくれたご縁に、感謝の言葉しかない。

 そもそも、自分は3人姉妹の2番目で、両親は自分に何の期待もしていなかった。父の事務所の後継者として期待されていた姉が東京で勝手に就職を決めてしまったあおりで、両親の重すぎる期待が2番手である自分にスライドしてきた。自分には進学という選択肢などなく、親が先回りして地元への就職を決めてしまい、2年ほど勤務した後、家業従事のため退職することとなる。以後結婚を機に父の事務所を離れるまでの7年間は、自分の人生を父に支配されているような嫌悪感と期待の重さに喘ぎ、遊ぶことも学ぶことも苦労することすらも経験できなかった息苦しさで、ただ鬱々と過ごし、当然のように後継者として扱う顧問先にも辟易とした思いしかなかった。

 それなのに父の事務所を離れて13年後。結局、父の後継者となった。運命というしかない。結婚し実家を離れてから社労士業務とは距離を置いていたが、自分をそちらへ誘導する道標があることには気付いていて、父や顧問先の期待を踏みにじってしまった罪悪感も常に心の中にあった。抗うことをやめて受け入れることに決めたら、すっと腑に落ちた。

 今更ながら思う。随分と回り道をしてしまったと。今でも行政の方が、「お父さんの事務所、川の近くだよね」と声を掛けて下さったり、県社労士会の会長から父のエピソードをネタにいじられたりする。

 自分の原点はまさにここにある。今まで受けたたくさんの恩は、良い仕事をすることで返していきたい。これからも丁寧に、確実に、誠意ある対応を心掛け、顧問先に寄り添っていける社労士でありたいと、改めて思う。

社会保険労務士 福士雅子事務所 福士 雅子【青森】

【連絡先はこちら】
〒030-0958 青森市月見野1丁目7-12
TEL:017-743-8652

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令和2年12月21日第3285号10面 掲載

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