仕事と家庭の両立を支援/たいよう労務事務所 宮井 陽子

2021.06.06 【社労士プラザ】
  • TL
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

たいよう労務事務所
宮井 陽子 氏

 働き方改革の取組みの中で、私が注目しているのが子育て世代の働き方である。少子高齢化の急速な進展により労働力人口が減少し、社会保障制度の維持が困難になるなか、同時に女性の働き方を支援する制度の整備が進められている。出産、育児について適切な支援や柔軟な働き方を行い、働きやすい労働環境にしていくことは、非常に重要な課題である。

 子育て世代の女性が専業主婦からの社会復帰を考えた際、いくつかの壁が立ちはだかるのだが、その中の1つにキャリア中断による不安がある。

 今は子育てに専念したいが将来的に働きたいという女性にとって、また出産前のように働くことができるのだろうか、子供の病気の時は会社が理解を示してくれるだろうか、などの不安は大きい。しかし、予定どおりにいかない分刻みの日常で培う適応力、子供が病気の際でも柔軟に対応できる即応力など、子育てから得られる社会的能力は高く、これをキャリアに活かさない手はないと思う。

 ここで企業の取組みを紹介したい。先日仕事と家庭の両立セミナーに参加し、ある運送業の女性社員の体験談を聞いた。その女性社員は職場のリーダーになった際、「事業場の従業員全員に毎月年次有給休暇を取得してもらう」ことを決めた。その女性社員も育児に奮闘する母である。すると、従業員にある変化が起きた。従業員が体調不良で休まなくなったというのだ。それだけでなく、従業員はその家族にも気を配ることができるようになり、その家族も健康でいられるようになった。これは大企業のケースであり、中小企業の年次有給休暇取得率はまだまだ高いとはいえない。だが、ワーク・ライフ・バランスの取組みをすることで、従業員が元気になる、またその家族も元気になる、そして生産性の向上が実現して会社が元気になることを証明した例ではないだろうか。

 子育て世代の女性が「子育てをすること」と「働くこと」のどちらか一方を選択するという人生設計から、短時間労働でも業務の効率化を図り成果を上げるという時代の流れに企業がどう変わるかが課題である。人材不足という大きな問題に立ち向かうためにも、働き方の本質的な部分を変えていくことに、我われは舵を切る時に差し掛かっている。

 そしてその支援をさせていただく者として、社労士としての道を歩み始めたばかりの身ではあるが、子を育てる者の一人として、企業の想いに寄り添った形で共に成長していけるよう日々邁進していきたい。

たいよう労務事務所 宮井 陽子【愛知】

【webサイトはこちら】
https://www.taiyou-sr.com/index.html

令和3年6月14日第3308号10面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ