【道しるべ】ヒヤリ事例集 リスクアセスに活かせる情報

2011.03.15 【社説】
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 今月下旬、「ヒヤリ・ハット事例集」が当社から発行になる。編集は建設労務安全研究会の教育委員会。建設現場において、危うく被災しそうになったヒヤリ・ハット体験者が労働者の6割に及んでいるとの厚労省調査に着目し、また、数多い発生例を教材としてまとめた冊子が意外と少ないことが事例集作成の理由になっているという。

 キャッチフレーズに「災害とのニアミス体験からリスクを洗い出そう!」とあるように、ヒヤリ・ハットの原因追究とリスクアセスメントをドッキングさせ、各種作業に内在する危険性・有害性をより明確にしている点も、この事例集の特色か。

 主な構成内容と具体的な活用方法を見てみよう。作業種別と災害(危ういところで難を逃れた災害)の類型に配慮してピックアップされている事例は77。それぞれについてはまず、体験状況(どのような作業で?何をしようとして?どうなったか?)がイラスト入りで紹介され、発生原因、背後要因も体験談などから明らかにされている。

 そうした諸情報を基に、次のプロセスでは同種ないしは類似作業を想定してのリスクアセスメントを行う。例えば教育研修時であれば、受講者に同様の作業場面を念頭に置いて「危険・有害性の洗い出し→それが現実のものとなる可能性と重大性の見積り(点数評価)→明らかにされたリスクを除去・低減する措置の決定」を試みてもらうのである。このリスクアセスメント試行に関しては、編集メンバーによる検討結果も参考例として掲載されている。

 まとめの事項として設けられている「安全のポイント」欄では、文字通り各作業における災害防止の勘どころが指摘されていて、現場向きのアドバイスとして役立とう。

 ヒヤリ・ハットは“限りなく災害発生に近い事象”だけに情報の活用度は高い。それに加え“リスクアセスメントにも活かす”観点から編さんされた本事例集は、現場作業員の危険回避意識も高めそうだから一石二鳥、三鳥の効果が期待できるのでは。

平成23年3月15日第2134号 掲載

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