『本棚を探索』の労働関連コラム

2022.06.30 【書評】
【本棚を探索】第24回『鉄から読む日本の歴史』窪田 蔵郎 著/東郷 隆 NEW

神話や鉄器伝承など網羅  近年は、やけに隕石のニュースを目にする。これは地球上に落下する物体が増えたわけではない。SNSの普及によって情報が激増しただけのことである。  水星と木星の間に群れを成して浮遊する小惑星の欠片は、年平均2000個ほどが我われの足元に落下する。人類が鉄というものを知ったのは、まず、この隕石によってであろう、と研究家……[続きを読む]

2022.06.23 【書評】
【本棚を探訪】第23回『炎環』永井 路子 著/大矢 博子

北条義時ら4人を活写  鎌倉幕府草創期を描く大河ドラマ『鎌倉殿の13人』も折り返し地点を迎えた。主人公は小栗旬演じる北条義時だが、武家の中枢にいる源氏の人々や多くの御家人など、群像劇の要素もあり実に見応えがある。  それにしてもこの時代の権力争いは、戦国時代の国盗りとも、幕末の動乱とも違う。武家社会というそれまで存在しなかったシステムを作……[続きを読む]

2022.06.16 【書評】
【本棚を探索】第22回『平成転向論 SEALDs 鷲田清一 谷川雁』小峰 ひずみ 著/三宅 香帆

政治はどう語るべきか?  私は本書の著者と同じ年齢なのだが、「SEALDs」という名前のことはよく覚えている。なぜ覚えているのかというと、彼らの政治活動や言葉がSNSを通して伝わってくることそのものが新鮮だったのもあるし、同時に、彼らを人文学系の著名人たちが一斉に賞賛していたからである。  しかし実際のところ、彼らの活動の契機や、彼らの活……[続きを読む]

2022.06.09 【書評】
【本棚を探索】第21回『実力も運のうち 能力主義は正義か?』マイケル・サンデル著/濱口 桂一郎

功績重視に疑問呈す  2019年度の東大入学式の祝辞で、上野千鶴子は2つのことを語った。前半では「大学に入る時点ですでに隠れた性差別が始まっています。社会に出れば、もっとあからさまな性差別が横行しています」と、将来待ち受けるであろう女性差別への闘いを呼びかけ、後半では「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努……[続きを読む]

2022.05.26 【書評】
【本棚を探索】第19回『ラブカは静かに弓を持つ』安壇 美緒 著/大矢 博子

潜入調査員にも葛藤  1999年の著作権法改正に基づき、音楽教室で使われる楽曲から著作権料を徴収するという日本音楽著作権協会(JASRAC)の方針に対して、ヤマハ音楽振興会を中心とした「音楽教育を守る会」が反発して2017年に提訴。ネットでも大きな炎上騒ぎになったのをご記憶の方も多いだろう。  そして2019年、証人としてJASRACの職……[続きを読む]

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