【ひのみやぐら】安全文化はトップから

2019.12.10 【社説】
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 どんな企業でも長年のうちに、会社特有の考え方や習慣が暗黙のルールになってしまっていることがある。社員自身、何の疑問を感じずに、行動パターンとして自然体で実践しているといえる。

 暗黙のルールで企業活動が行われていても、利益につながっていれば特に非難を浴びはしないが、良いことばかりとは限らないだろう。あまりにも自然体なので、組織に所属する者、誰もが気付かずに、ベクトルが負の方向に向かっていることがある。良くも悪くも企業文化が根付いている証左だ。

 もちろん、不利益となる企業文化は是正していかなければならず、逆に他の企業で行われている好事例や習慣などは新たに取り入れていきたい。問題なのは、企業文化は個人の性格のようなもので、変革していくのは、なかなか難しいということだ。取組みには、相当な覚悟と努力が必要になるだろう。

 企業文化について触れさせていただいたが、安全文化も話は全く同じといえる。現場に落ちているゴミをすぐに拾う、常に清掃、清潔を心がける、といったよい習慣は職場が培った安全文化といえ、先輩から後輩へ大切に引き継いでいきたい。

 一方で、安全帯を使用しない、服装がだらしない、近道行動をとる、といったありがちな不安全行動は皆が一緒になって注意していく必要がある。

 古い話で恐縮だが、本誌2000年7月5日号で、日本ヒューマンファクター研究所の黒田勲所長に安全文化の構築についてインタビュー記事を掲載した。「安全を重視する組織体質や職場風土へと変えていくには、トップが哲学を明確に示すこと」と黒田所長は指示している。現場で一人ひとりが安全について意識していくには、黒田所長が指摘するようにトップのリーダーシップにいきつくことになる。

 安全文化を築き上げた特集Ⅰの日揮、特集Ⅱで紹介している東芝エネルギーシステムズ京浜事業所の活動の核となったのは、トップのリーダーシップだ。トップの安全に取り組む姿勢が、文化をつくるための第一歩といえる。

2019年12月15日第2344号 掲載

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