【ひのみやぐら】トイレから快適職場づくり

2019.10.29 【社説】
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 建設現場では、快適職場づくりをトイレから始めていこうという動きが活発だ。特に都内の住宅メーカーを中心に結成されている全国低層住宅労務安全協議会では「快適トイレ推進プロジェクト」を発足させて、住宅建築現場を、洋式便座や水洗機能のある「快適トイレ」に変えようとしている。

 建築現場に設置されている仮設トイレは、お世辞にもきれいとは言い難い。暗い、臭い、汚い、といった印象が強く、進んで使うというよりも、仕方がないから使用するといった具合ではないか。なかには、仮設トイレで用を足すのが苦痛で、わざわざコンビニエンスストアを借りる人もいるらしい。それでも住宅建築現場は狭い場所が多く、設置自体が困難でトイレがあるのはよいほうということも少なくない。

 一方で、わが国は少子高齢社会。建設業は男性中心の産業だったが、女性、高齢者、外国人と積極的に受け入れていかなければ現場が回っていかない状況が続いている。とくに女性に関しては、現場で働きたいとする人が徐々に増えているものの、労働環境の整備が遅れていることで、就労が進まない現状がある。衛生に関しては、男性よりも女性のほうが敏感な人が多く、トイレをはじめ職場環境改善の問題をクリアしない限りは、人手不足に対応できないのはいうまでもないだろう。

 国土交通省では快適トイレに求める標準仕様として、洋式便座、水洗トイレのほか、臭い逆流防止機能、照明、小物掛けフック、荷物置場、便座除菌シートなど衛生用品の常備などを求めている。ワーク・ライフ・バランスのひとつとして推進するようになったことで追い風となり、経営層への理解も促しやすくなった。

 快適トイレを導入した現場によると、女性だけでなく、高齢者にも評判がよいという。和式は足腰に体重がかかるが、洋式はその点の負担がないためだ。もちろん、女性だけでなく男性にも好評という。誰でも、きれいで使いやすいほうが、よいに決まっている。

 やはり大きな課題はコストといったことになるが、業界のイメージ向上のためにも、英断が必要だろう。

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2019年11月1日第2341号 掲載

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