競業避止義務・秘密保持義務

2016.10.08 【マンガ・こんな労務管理はイヤだ!】

 

だましだまされ…最後はハッピーエンドか。
よかった、よかった!

 

それより、この大巨人が気になるぞ!!

 

 

解 説

 マンガでは、会社を解雇(もしくは自己都合による退職)後も、前の会社の名刺を使って営業することが問題になっています。

 まず思い浮かぶのが、「競業避止義務」です。一般には、取引先の名刺等を利用して営業する、ということが考えられますが、前社の名刺でサギの営業を行い、評判や社会的信用を失わせることによって間接的に顧客を奪う効果というのもあるかもしれません。

 競業避止義務に関しては、退職金の減額・没収、損害賠償請求、競業行為の差止め請求などの可否との関連で問題になることがあります。一方で、労働者には「職業選択の自由」があるため、その労働者の地位、競業を禁止する制限の期間・範囲、一定の代償措置を求める判例もあります。

 もうひとつ問題となるのは「秘密保持義務」や「個人情報の漏えい」です。

 秘密保持ですが、たとえば名刺ホルダーの保管については会社で厳しく指示していない、というのが通常かと思います。誰でも見れる管理状況ということも少なくないのではないでしょうか。その点、秘密といえるかは疑問があります。

 一方、個人情報ですが、名刺についても、「従業者が企業活動の用に供するために使用しているのであれば、(個人情報保護法2条の)企業の個人情報データベース等に該当することになり得る(経産省「ガイドライン等に関するQ&A」)と考えられています。つまり、事業者には漏えい、滅失、き損の防止その他安全管理措置が求められるということになります(法20条)。

 個人情報保護法は、事業に活用する個人情報が5000人分以下は適用除外としていましたが(個人情報保護法施行令2条)、法改正によりすべての事業主に法が適用される予定になっています。

※マンガは労働新聞平成25年8月5日第2931号12面「人事学望見 第921回 会社貸与品返却は厳重に 退職社員が詐欺まがいの振舞い」をヒントに描いたものです。詳細は労働新聞読者専用サイトにてご覧ください。

あわせて読みたい

ページトップ