【主張】助成金縮小で本来の経営気質を

2012.09.24 【社説】
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 平成20年9月のリーマン・ショック以来、大幅に拡充されてきた雇用調整助成金および中小企業緊急雇用安定助成金が、今年10月から段階的に縮小されることになった(本紙9月3日1面参照)。

 厚生労働省では、20~24年7月までの雇調金等の支給決定状況をまとめているが、景況が落ち着きをみせたためか、ほぼ従前の形に戻りつつある。ピーク時の21年度は、支給決定事業所数79万4000件、対象労働者数2130万人、支給額6535億円だったが、23年度は順に52万件、775万人、2363億円とおおざっぱにみれば、3分の1程度になった。

 振り返れば、助成金の中でも不正受給は群を抜いて多く三次にわたる警告を発し、その事案や事業所名の公表を行ったのは、かつて例をみない数に上った。典型的に多かったのは、休業状況から脱したのに、そのまま助成金を受け取っていた事業主で、東京労働局の公表では5000万円に上る豪の者もあったと記憶している。不正が判明した場合は、不正発生日を含む判定基礎期間に受けた助成金の全額返還はもとより①1度不正受給するとその後3年間は雇用保険2事業を財源とする助成金をストップ②事業主・事業所名の公表③悪質な場合は刑事告発――というペナルティーも景況不透明ななか決定状況をみると効いたようだ。

 10月1日からは、生産要件が旧に復し、「最近3カ月の生産量または売上高が10%以上減少(現行5%以上)」に強化される。支給日数も1年間での限度がなかったものが、1年間100日(3年間300日は同じ。ただし利用開始日を来年10月1日以降と設定した場合は3年間150日に縮小)に、教育訓練費も1日当たり加算額の助成が雇調金1000円、中小緊急安定1500円に半減される。

 なお、生産要件では、中小企業事業主の場合、直近の経常損益が赤字であれば、「5%未満でも助成対象」としていたが、これも撤廃された。

 助成金等に頼ることなく、これからは自助努力で乗り切るという気構えに切り替え、矜持を保って経営していくという奮起に期待したい。

平成24年9月24日第2890号2面 掲載

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