【主張】埼玉局方式の新卒求人を全国に

2012.06.18 【社説】
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 5月半ば、一般紙夕刊には、平成23年度大学卒業者の就職状況調査が4段抜きの大見出しで報道された。4月1日現在の就職率は昨年10月1日時点から33.1ポイントという調査開始以来最高の伸び率となり、93.6%を記録した、というのがその内容。昨年10月時点では、超氷河期の再来という悲観的見方が強かったから、まとめた厚生労働省も喜びを隠さなかった。

 ちょうどその頃、本紙5月28日3面トップには、埼玉労働局のスカウト求人が功を奏して、「内定62人に」という大見出しが躍っていた。もちろん前記の快挙の一環であった。埼玉労働局では、かねてから県内中小企業を対象に未就職学生の個人情報を提供する「学生情報サイト」を開設していたが、その努力が実を結んだというわけだ。

 参加したのは、県内に学部を持つ私立5大学。人材不足に悩む中小企業を仲立ちするため同局が独自に立ち上げたホームページが威力を発揮して、応募者188人のうち内定者3人に1人という高打率を上げている。その具体的内容は、本紙記事に譲るが、主に中小企業への就職を希望する学生の自己アピールや指導教員のコメントを含めた「個人情報」を掲載したのが、ヒットした。

 「スカウト求人」と命名したのは、人事担当者が学生と接触したい場合は、所属する大学の就職課に直接問い合わせができ、求人票を送付してもらい、当該学生本人からの応募を待つ仕組みに由来したもの。この成功に便乗しようと今年度からは埼玉大学も参加し、6大学となった。

 厚労省では、冷え込む一方の新卒内定状況を打開するため、「新卒応援ハローワーク」など全国的な支援態勢を敷いているが、埼玉労働局の取組みを展開すれば、大企業1本槍という視野狭窄の就職希望者を覚醒させ、人材不足に悩む中小企業の魅力を売り込むことができると保証したい。

 厚労省のホームページでは「大学・短大新卒応援ハローワークの連携好事例」と銘打った学生への求人情報の提供を行っているが、雇用主である中小企業の情報が見当たらない。埼玉方式の普及を願う。

平成24年6月18日第2877号2面 掲載

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