【主張】“果実”を収穫する19年に

2019.01.10 【社説】
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 2019年の幕が開けた。政府は、引き続き外国人労働者の受入れを含めた働き方改革第2弾を積極的に推し進め、わが国経済社会の発展、拡大に向けた環境整備に全力を挙げてほしい。賃金水準のアップ、消費拡大も不可欠である。相対的に低下しつつあるわが国の国力を回復、強化していく必要がある。実行しなければならない改革は今年も山積している。

 わが国の国内総生産(GDP)は、2017年度名目で549兆円となり、6年連続で増加したものの、過去20年以上にわたる長期低迷の影響を受けて、相対的に後退が続いている。世界のGDPに占める日本の比率は、1994年に17.7%だったが、2017年には6.1%にまで下落してしまった。1人当たり名目GDPも悲惨な状況である。OECD加盟国の中でみると、1993年の2位から25位に転落している。

 バブル経済崩壊から今日まで、本来なら得られたはずの経済的利益が極めて大規模に削ぎ落され、生活水準が相対的に低下してしまった。経済社会を次世代に引き継ぐためには、人口減少に抗して経済活動の活性化を見据えた政策や改革を躊躇せず実行していくことが重要である。

 働き方改革は、その経済活動の基盤となる。アベノミクスによる異次元金融緩和と並行して実施した各種労働法の「歴史的改正」は、過労死大国としての汚名返上と同時に、多様な働き方の拡大に資するものであった。政府による毎年の賃上げ要請も一定程度功を奏している。年末に成立した改正入管法は、厳しい人手不足と経済活動の拡大を後押しするだろう。

 2019年は、働き方改革を前進させ、果実を収穫する年になる。企業としては、消費拡大に向け、さらに賃金水準を引き上げていかなければならない。外国人労働者の増大による混乱、コスト増が生じないよう労働基準監督署を含めた警察力の増強が不可欠である。解雇時の金銭救済制度を急いで整備し、予見可能性を高める必要もあろう。

 今後も現政権の早い決断と実行力、そして企業経営者の英断に期待したい。

平成31年1月14日第3192号2面 掲載

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