周囲の従業員にもケア

　精神障害者の雇用に取り組む人事担当者向けの本書では、職場に定着させるための支援施策から、周囲の従業員をケアする方法まで解説している。実際に起こりがちな問題や失敗事例も複数盛り込み、ケーススタディー方式で紹介している。

　社内で起こる可能性のある最悪の問題としては、障害者に対する指導が上手く行かず、本人だけではなく上司や同僚も離職や休職をしてしまうことを挙げた。対策として、障害者を受け入れる前の段階で、従業員に対して指導方法を研修しておくことが重要としている。

　指導担当者を複数人配置したり、障害者が体調不良になった場合に組織全体で業務を調整したりするなど、従業員１人に責任を負わせない体制づくりを勧めている。

（刎田 文記、江森 智之 著、第一法規 刊、税込2970円、TEL：0120-203-694）

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