【主張】客観的・数量的な検証を

2021.10.14 【社説】
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 麻生太郎前財務大臣が先月下旬に開いた会見で、「外で飯を食う、人に会うなどの制限をいつまでされるおつもりなのか、根拠は何なのか、本当にそれが必要で効果があったもんなのか」などと発言したという。岸田政権では、人流抑制や会食制限がどの程度新型コロナウイルス感染に影響したかを客観的・数量的に検証した上で経済の正常化、雇用の拡大との両立をめざした政策に転換してほしい。

 日本のワクチン接種2回完了率はおおむね5割に達し、早いスピードで拡大している。高齢者の接種完了率が9割近くとなった結果、感染者数は抑制され、重症者の割合も大幅に低下しているのが実態である。11月までの早い時期に、希望するすべての人に接種を完了させる一方、新たな治療薬の普及、医療提供体制の強化に取り組むことが要求されている。

 これまで実施してきた新型コロナウイルス感染症対策にどれほどの効果があったのか、ここで立ち止まり再検討すべき時期に来ている。緊急事態宣言発令の繰返しによる人流抑制や会食制限が、感染者の増減にどれほどの関連性があったのかを、専門家を招いて客観的に検証してほしい。当事者であった麻生前財務相までもが疑問を抱いていたとすれば大問題である。この間に受けた経済的ダメージと失った国民の命はあまりにも大きかった。

 新型コロナウイルス感染症対策の客観的な検証を実施したら、今後はそれに基づいて経済と雇用の拡大をにらんだ政策を積極化すべきである。日本は、世界的にみて感染者数が少なかったにもかかわらず、例によって経済の拡大に大きく後れを取っている。世界主要国の経済政策と比較すると、何周もの周回遅れといわざるを得ない。

 これからは政策運営の舵取りを誤らないでもらいたい。インフレに転換させる強力な経済政策を打ち、GDPの増加、雇用の拡大、賃金水準の上昇を実現すべきだ。少なくても年末年始には活発な消費活動ができるよう具体的な方針と財政措置を打ち出して国民の日常に安心をもたらして欲しい。

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令和3年10月18日第3325号2面 掲載

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