【今週の労務書】『デキる部下だと期待したのに、なぜいつもうらぎられるのか?』
2012.09.03
【書評】
概念化能力を見極めよ
本書は、上司や経営者が、会社のキーパーソンとなり得る総合的な「仕事力」の高い“デキる”社員の原石をみつけ、育てるための方法を開陳した指南書。
一見、優秀そうにみえる特徴(経験・知識が豊富、明るくエネルギッシュなど)に惑わされると期待はずれが起こると筆者。
デキる社員に共通の4つの力――「概念化能力(思考する力)」「成果管理能力(組織のために働ける力)」「内部強化能力(モチベーションを高める力)」「外部受容能力(多くの情報を集める力)」を明示した。これらを備えた社員をみつけるための15のポイント(常に根拠を提示できるか、答え難い質問にどう対応するかなど)が参考になる。
「冷や水を浴びせた時どういう態度をとるかみる」など採用面接で活用できる手法も満載。
(奥山典昭・井上健一郎 著、ダイヤモンド社 刊、TEL:03-5778-7240、1500円+税)
平成24年9月3日第2887号16面 掲載