監督官と協力して問題解決/クローバー労務管理事務所 大木 莉沙

2012.09.17 【社労士プラザ】
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 昨今、労働形態が多様化し、会社を取り巻く労働情勢は以前よりも複雑になっている。厚生労働省の「平成23年度個別労働紛争解決制度施行状況」によると、相談の内訳は、解雇が18.9%、いじめ・嫌がらせが15.1%、詳細に分類することが困難なその他労働条件が12.3%となっている。前年比では、解雇が3.9%減、いじめ・嫌がらせは16.6%増、その他労働条件が1.9%増と紛争内容が多様化していることが読み取ることができる。

 そこで、相談者が労基署に相談を持ち掛けてから労基署の調査が入るまでの流れを書こうと思う。相談者はまず、直接、労基署に匿名で電話をかけたり、来署して相談する。内容は、解雇、未払い賃金、いじめ・嫌がらせなどが多いが、年次有給休暇、損害賠償などの相談も寄せられる。自分なりに調べた上で自分に都合の良いことしか言わない人が多く、具体的にどのようにしたら良いかと解決策がみつかるまで相談が続く。長い人の場合、5~6時間に及ぶこともある。

 相談する相手がいなかったため相談したことですっきりとし、納得して帰る人もいれば、納得できない人の場合、相談の次の段階として、解雇や未払い賃金の事案であれば、会社宛に封書での金銭請求へと移る。相談者に対して法律や請求方法、申告の流れなどを説明するものの、最終的に請求するかどうかは、相談者本人の意思に委ねられる。

 金銭を請求しても会社が支払いに応じなかった場合(応じない会社がほとんである)には、相談者からの申告受理という流れになる。その際は、申告しても法的強制力はなく、指導止まりであること、あっせんと同時に行うことはできないことなどを説明した上で受理をする。そして、上司の決裁を経て監督官へと事案が引き継がれ、調査開始となる。調査に当たる監督官は、申告をした労働者について一筋縄ではいかないことや権利主張が強いことは十分分かっている。

 万が一、会社に労基署の調査が入ってしまった場合には、徹底的に対立姿勢をとるというよりは、社労士として大切なお客様を守るべき立場にある以上、主張するところは主張しながら、監督官と共同で問題を解決していく姿勢をとる方が良いのではないかと考える。

クローバー労務管理事務所 大木 莉沙【埼玉】

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平成24年9月17日第2889号10面 掲載

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