【ひのみやぐら】ストレス多い建設現場

2016.08.25 【社説】
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 建設業は、体力に自信のある男性が働く場所でメンタルヘルスとは縁が遠そう…。建設業以外の産業に従事する人は、こんなイメージを持っていないだろうか。実は、精神障害の労災認定支給件数(平成26年)を見ると全産業のうち、総合工事業が5位、設備工事業を除く職別工事業が15位と上位にあり、他産業の人が思うよりストレスが多い職場なのだ。
理由として、受注産業としての宿命がある。建設現場は一つとして同じものがなく、常に初めての経験となる。しかも、季節や天候に左右され施工条件も変わってくる。当然ながら〝工期〟という期日までに仕事を終えなければならない。

 管理する側からすれば、起こり得るさまざまな事態に対応しなければならず、大きな負荷がかかっているといえる。
 さらに、重層下請構造で作業員が流動的という特徴がある。専門工事業者は〝職人〟。自分の仕事に関しては、こだわりと誇りを持つ人たちだ。出入りの激しい職人同士が連携を高めていくためには、緊密にコミュニケーションをとり、対人関係をよくしていかなければならない。職長会主催による焼肉パーティーは、こうしたチームワークを高めるためにある。

 建災防では昨年「建設業におけるメンタルヘルス対策のあり方に関する検討会」を立ち上げ、春に報告書をまとめた(1月15日、4月15日号、ニュース欄既報)。報告書では、安全施工サイクルを活用した健康KYと無記名ストレスチェックの組み合わせを推奨している。

 詳しい内容は特集Ⅱに預けるとして、メンタルヘルス対策を強化するもう一つの背景として、不安全行動の防止がある。
うつ病や不眠不休のため疲労困ぱいした状態では、注意力、集中力の低下を招く。作業上のミスが増え、この結果、労働災害につながるというわけだ。メンタルヘルス対策は健康管理上だけではなく、労働災害防止の観点からも極めて重要な問題としている。

 建災防では、相談窓口を開設するなど具体的な取組みも始まった。職場に、いつもと違う様子の労働者はいないか?現場を点検し、腰を入れて対策に臨みたい。

平成28年9月1日第2265号 掲載

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