ガス爆発で2人が重傷 火気使用させた事業者を送検 電のこの火花から引火 神戸東労基署

2019.03.12 【送検記事】
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 兵庫・神戸東労働基準監督署はガス爆発により労働者2人が重傷を負った労働災害で、ガス工事業者と同社の代表取締役を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで神戸地検に書類送検した。

 労災は平成30年11月5日、神戸市中央区内の工事現場で起きた。同社は下請として入場しており、現場には代表取締役と同社の労働者3人がいた。災害当日は、道路を深さ125cm、長さ259cm、幅87cmに掘削し、老朽化したガス管を交換するための事前調査を行っていた。

 溝内にはすでに使われていないガス管があり、1人の労働者が不要なガス管を電動のこぎりで切断したところ、火花がガスに引火し爆発を起こした。掘削溝内では、別の労働者がガス管のプラグを緩め、実際にガスが通っているか確認する作業を行っていた。

 掘削溝内には代表取締役と53歳の男性、34歳の男性がおり、53歳の男性が太ももに重度の火傷と全身に中重度の火傷、34歳の男性が全身に中重度の火傷を負った。両者はともに現在も休業中だという。代表取締役も足に軽度の火傷をした。

 事前調査で不要なガス管がみつかった場合、通常は火気の出ないカッターを使い切断しているという。しかし、現場にあったガス管はジョイント部分を切断する必要があったため、カッターでは幅が足りずに電動のこぎりを使用した。代表取締役は「引火の危険があることは認識していたが、作業員がベテランということもあり、信頼して任せてしまった」と供述しているという。

 労働安全衛生法は爆発性の物、発火性の物、引火性の物による危険を防止するため、必要な措置を講じなければならないと定めている。

【平成31年2月25日送検】

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