「強い気持ち」でミス抑制/社会保険労務士法人 横浜中央コンサルティング 飯塚 武郎

2018.10.28 【社労士プラザ】

社会保険労務士法人 横浜中央コンサルティング
飯塚 武郎 氏

 仕事にミスはつきものとはいえ、ミスをした本人も、その上司も、ミスをされた方も嫌なものであり、重大な結果を伴うことが多い。

 満員電車で足を踏んでしまったような場合は、踏んでしまった原因とか、今後は踏まないようにするための説明など不要であり、まず謝ることが重要である。しかし、業務上の謝罪には、そもそも起こった事態の確認、ミスに至った原因・経緯の把握、解決の見通し、再発防止策、責任の所在、損害賠償の方法等を明らかにすることが伴う。なお、ミスに対する対応、謝罪の仕方により、かえって評価が上がるという経験をお持ちの方も多いと思う。

 社労士の業務上のミスには、メールの添付ファイル漏れから、誤送信、郵便物の宛先間違い、誤封入等による個人情報の漏えい、給与計算の誤り、助成金の提出期日の渡過による不支給など、ミスの結果の軽重がある。

 なお、ミスを引き起こす要因と対策を挙げると次のようになると思う。①知識不足、力量不足。知識不足などの場合は、ある意味ミスを避けることが難しいが、自らの力量を謙虚に認識することが最大のポイントである。②慣れた業務で慢心、手を抜いた、責任感の欠如でチェックが甘くなるケース。自分も会社も信用を失い、クライアントに迷惑を掛けるという重大な事態をリアルに想像することが大切だ。③チェック体制の不備。ペアリングによるチェックの場合は、自分の主たる業務ではないという認識により、甘くなる傾向がある。セルフチェックの場合は、自分の作成した書類のため、甘くなる。④業務手順が確立していない。提出の期日を常に念頭に入れて、時系列的に処理していかないと期日を失念するといった、重大なミスにつながる。

 最後に、ミス抑制の神髄と思っていることを挙げたい。たとえば、現在行っているダブルチェックをトリプルチェックにしても解決につながらない。チェックする人が、チェックを自分の仕事であると強く認識しないと効果がないからだ。弊事務所で圧倒的にミスの少ない職員がいった至言がとても強く記憶に残っている。「最初に、ミスをしないという強い気持ちで作成し、チェックは絶対に見落とさないと決めて、1回しか行わない」ということだ。

 なお、今後RPA(Robotic Process Automation)等の活用により上記の努力・対策等が笑い話となるときが来ると思うが、楽しみでもあり、物足りないような気もする。

社会保険労務士法人 横浜中央コンサルティング 飯塚 武郎【神奈川】

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掲載 : 労働新聞 平成30年10月29日第3182号10面

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