ニーズ捉え新価値創造/クラール社会保険労務士事務所 所長 佐々木 亮

2018.07.08 【社労士プラザ】

クラール社会保険労務士事務所
代表 佐々木 亮 氏

 今年は、社会保険労務士にとって制度創設50周年を迎える記念すべき年であり、全国社会保険労務士会連合会をはじめ、都道府県会でも記念式典が予定されていると聞く。あらためて、諸先輩方の制度発展、社労士の地位向上に努めてこられたご尽力・ご功績に心から敬意を表したい。

 他方、我われ社労士は、大きな転換期を迎えようとしている。

 昨今、IT化の進展、AI(人工知能)時代の到来によって、業務の効率化が進み、今後、多くの仕事が奪われるだろうとの予測をよく耳にする。奪われるであろう仕事の中には、社労士が行っている労働保険・社会保険手続き代行、給与計算業務といった仕事も含まれる。

 このような予測のもと、社労士の将来性について悲観的な見方が多いように感じる。では、我われ社労士はどう向き合っていけば良いのだろうか。

 直近の雇用情勢については、2018年3月の有効求人倍率が1.59倍、2017年度平均でも1.54倍とバブル期を超え、1973年度に次ぐ過去2番目の高水準を記録しており、「空前の売り手市場」と表現される。

 このような状況下で、企業は深刻な人手不足に直面している。人手不足の根本的な原因は、生産年齢人口(15~64歳)の減少といわれており、この20年で約1000万人減少したが、今後も減少は継続し人手不足はますます深刻化することが予測される。

 また、度重なる労働関係諸法令の改正や従業員のメンタルヘルス問題、「働き方改革」への対応などにも迫られており、企業を取り巻く環境は一層厳しさを増している。

 企業が抱えるこれら諸問題の中には、「ヒト」にかかわるエキスパート、人事労務の専門家といわれる社労士の専門分野が関係している問題も多く、今後も、我われが活躍できる場は大いに存在すると考えている。

 時代の変遷とともに企業が置かれる環境が変化すれば、必然的に社労士へのニーズも変化する。この時代の流れを敏感に感じとり、過去の経験にとらわれず、社労士としての新たな価値を創造することでこれからの時代を乗り越えていかなければならない。

 好きな言葉に「平凡の積み重ねが非凡な結果を生む」という格言がある。

 時代が流れ、取り巻く環境は変わっても仕事との向き合い方は変わらない。今後も、当たり前のことを当たり前に、日々積み重ねていくことの大切さを胸に来るべき時代に備えたい。

クラール社会保険労務士事務所 所長 佐々木 亮【広島】

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〒730-0012 広島市中区上八丁堀7-7H&A八丁堀ビル301
TEL:082-511-3882

掲載 : 労働新聞 平成30年7月9日第3168号10面

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