【ひのみやぐら】1週間以内の被災に警戒

2015.04.01 【社説】

 景気が上向きということもあり、昨年度よりも新入社員の数が上回った企業が少なくないのではないか。現在、新人教育の真っ盛りで、担当者も気を抜く暇もないことと察する。

 新人に教育しなければならないことは多々あるが「現場入場後1週間以内は災害が多発」している実態を、特に注意を要することの一つとして〝警告〟しておきたい。建設業の新規入場者に対してよくいわれる言葉だが、他の業種にも当てはまる。さらにいえば、新入社員に限らず、新たな雇入者、配転者にも見られる傾向なのはいうまでもない。

 建災防の「現場入場経過日数別・災害の種類別死亡災害発生状況(平成22年)」によると、死亡災害の約29%が現場入場初日に発生。入場2日目は約11%、入場1~7日の間は約61%と高い比率で起きている。この傾向は、毎年ほぼ同じという。

 原因としては不慣れ、未経験といった新人特有の理由があるのはもちろん、その作業場所のルールや特定の危険要因を把握していないことがあげられる。新しい現場では「(前にいた現場と)作業環境や作業手順が違う」といった理由でベテラン作業員でも被災するケースが少なくないという。そのため、管理・監督者は新規入場者に対して、1週間は目を離せない。建設業では、ヘルメットによく目立つステッカーなどを貼って、一目で分かるような工夫を行っている現場もある。

 とくに建設業は人手不足ということもあり、新卒者はもとより、他業種からの転職、外国人労働者とさまざまな人が働いているのが実態で、教育の充実が求められているところだ。「鉄は熱いうちに打て」ということわざがあるが、初めの段階で十分に警戒心を持ってもらうことが重要ではないか。

掲載 : 安全スタッフ 平成27年4月1日第2231号

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