【ひのみやぐら】気ぜわしい3月

2015.03.01 【社説】

 「確かにそうだ」と思わずうなずいた。今号の「想いはせれば」を読んだ率直な感想だ。いよいよ年度末になるが納期、工期というものがある以上、何かと気ぜわしい。加えて4月から職場の新体制や組織変更も気になる。家庭の問題も小さくない。子の就学、就職などは自分自身の心境の変化に大きく影響する。

 納期、工期といういわゆる〝締め切り〟に関しては「あわて・焦燥・パニック」といったヒューマンエラーの背後要因があるとみてとれる。作業の遅れなどで「あせり」から判断ミスをしてしまうというのは、よく聞く話だ。

 いずれにせよ、人間は「イライラする」「心配ごとがある」「嫌なことがある」といったことで、気持ちが興奮したり、沈んだりすると注意力や集中力が弱まってしまう。

 また、新生活に対する不安は、中高年ほど悩ましい。環境が変わると若いころと比べて、物事に慣れるのに時間がかかるようになるからだ。「同じ作業であっても、周囲の環境が変わるとリズムを崩しやすくなる」「共同作業の相手が変わると同じ作業でも慣れにくい」「過去行ったことがある作業でも、久しぶりだとコツを取り戻すには時間がかかるようになる」といったことを経験で理解しているからこそ、不安に陥りやすくなるといえる。

 1年12カ月あるなか、3月は安全衛生を確保するうえで、なかなか困難な時期といっていいだろう。だからこそ、各都道府県労働局や労働基準監督署では、年末や年度末に労働災害防止を呼びかける。

 集中力や注意力を欠くことのないよう、落ち着いて作業できる環境をつくる。管理・監督者は、各人の作業や行動に配慮していきたい。

掲載 : 安全スタッフ 平成27年3月1日第2229号

あわせて読みたい

ページトップ