【ひのみやぐら】スレート屋根上の作業に注意

2014.09.15 【ひのみやぐら】
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 香川労働局、水戸労働基準監督署の管内では、スレート屋根で葺かれた屋根を踏抜き墜落する労働災害が多発している。香川労働局管内では、今年3月から7月末までの5カ月間に4件発生。一方、水戸労働基準監督署では、昨年8月から今年5月までの間に5件起きている。

 スレート板の踏抜きによる墜落災害は、近年から見られるようになったわけではなく、昔から起きている、いわば古くて新しい問題だ。一見して不具合が発見できるわけではなく「大丈夫だろう」という油断から、安易に足を踏み入れて、災害が起きるケースがほとんどと見受けられる。

 ただ、こう多発しているとなると背後要因が気になる。これについて水戸労基署は、推論を述べている。まず、スレート波板屋根の劣化が進んでいると指摘する。昭和45~55年代に設置された屋根が耐用年数に達していると同時に、石綿含有製品のために撤去が遅れ、その後の劣化が進み危険が高まっているという。石綿含有品については、解体・廃棄費用が高額なこともあり、撤去はさらに進んでいない。スレート波板の耐用年数は20~30年。昭和45年ころから設置されたスレート波板は本来、補修が必要な時期になっている。当然、劣化が進んでいるため補修の量自体も増えてくる。水戸労基署で発生した5件の災害のうち3件は補修・清掃などの作業であった。また、スレート屋根を活用した太陽光パネル設置など屋根上作業の増加も指摘している。以上は公式見解ではないとしているものの、的を得ているといってよいだろう。

 背後要因から見るに、事故の増加は必然といえる。スレート屋根上では、十分な措置を講じたうえで作業を行う必要があることを肝に銘じたい。

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平成26年9月15日第2218号 掲載

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