【ひのみやぐら】大会の成果を現場に反映

2017.12.11 【社説】
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 中央労働災害防止協会は11月8~10日、神戸市で全国産業安全衛生大会を開催した(26ページ参照)。労働災害防止について、現状抱えている問題の提起が行われ、本年を総括する意味でも有意義な大会だったといえよう。

 まず、注目したいのが製造業安全対策官民協議会の特別セッションだ。同協議会は、製造業の安全対策の強化を目指し、鉄鋼、自動車、化学などの各業界の経営層が厚生労働省、経済産業省と連携して取り組むもの。昨年、鉄鋼業で死亡災害が相次いだとともに、件数自体も増加傾向にあることが設立の背景だ。今年3、9月にシンポジウムが行われており、安全への投資の促進、協力会社を含めた人材育成、教育の拡充などを強化していくことが確認された。

 同セッションでは、企業の好事例をもとに経営層や有識者が課題解決に向けて議論。宇部興産では、階層別の教育や見える化を進め、設備に強い〝人財〟の育成を目指している活動が紹介された。この事例について厚労省は「優秀な担当者をきちんと評価し、そういう人々を育てている企業を社会的に評価していく仕組みが重要」と助言。今大会の検討事項である安全教育の体系的プログラムの策定へ向けて、大きく踏み出す形となった。

 また、リスクアセスメント/マネジメントシステム部会では、本年のトピックである国際規格ISO45001に関するパネルディスカッションが行われた。パネラーからは、真に労働災害を防止していくため、認証機関、審査員のレベルが担保されることを求めるとともに、認証のみが目的にならないよう警鐘。この傾向は世界的にも表面化しており「一人ひとりをどう守り、災害を減らしていくか」という本来の目的が置き去りにされないようクギを刺した。

 このほか、メンタルヘルス/健康づくり分科会では、産業衛生分野で話題となっている「健康経営」についてスタッフはどう向き合っているか話し合われている。

 今年の大会では、1万2000人を超える安全担当者が参加、活発な議論に真剣に耳を傾けていた。この大会で行われた問題提起や好事例の報告が現場に反映されていくことを期待したい。

平成29年12月15日第2296号 掲載

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