サービスの多様化に挑戦/今村経営労政管理事務所 今村 恒雄
社会保険労務士の登録をしてから、11年の歳月が経過した。よく10年ひと昔というが、まさに時代の変化と自分の変化を感じている。それまで金融関係の会社でサラリーマンとしてやってきたことと大きく異なり、顧客への対応、事務所経営など自営業者としての立場を意識し、さらに提供するサービスを自ら磨き、顧客本位の姿勢で努力してきた。
この10年間の変化を考えてみると、社会保険労務士の手続き業務では、開業当初に電子申請ができるようになった。当事務所は他に先駆け電子申請を取り入れ、業務の迅速化と効率化を図った。いまでは当たり前になっていることが、当時は厚生労働省の対応も悪く、なかなかスムーズな処理とはいえなかった。今後のことを考えると電子化は当たり前であり、これからはそれをどのように武器にするかを考え、取り組むことが求められると考えている。また、当時と比べて労務管理に関する考え方が変わってきたように思う。なかでも、労働契約法が成立したインパクトは大きい。
最近、札幌の大手小売店から店舗の労務管理・コンプライアンスをテーマに講演依頼があった。講演後の社長のお話では、現場における管理者の意識改革が必要であり、労務管理・コンプライアンスが重要であるとの発言があった。かつては売上・利益至上主義の経営者が大多数だったが、現在はヒトを重要な経営資源として捉えなければ経営が成り立たなくなってきたことを肌で感じ、最重要課題として取り組まなければ企業の明日はないとの思いが当然のことになった。
当事務所は、時代の変化に対応したサービス・情報提供を行うことを考え、提携している社労士事務所と合併し、それぞれの特性を生かして相乗効果を発揮するために、社会保険労務士法人「AI-Works」を27年1月に設立する予定となっている。社労士法人後のサービスとして、経営労務診断を中核業務に据え、外国人雇用・女性の活用・高齢者の就業等少子高齢化・人口減少社会に対応したタイムリーな業務展開を行うことを考えている。とくに、外国人労働者の有効活用のため、この1年間で6回海外に出張し、多忙を極める毎日である。
社会保険労務士法人 Ai works 今村 恒雄【北海道】
【公式webサイトはこちら】
http://www.aiworks.biz/
※タイトルの社名は連載時のものです。