【主張】派遣労働の市民権化成ったか!?

2013.05.13 【主張】
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 厚生労働省は、このほど派遣労働実態調査を明らかにした(本紙4月22日付け1面参照)。派遣期間の制限のある業務(いわゆる自由化業務)については、1年を超え3年までの期間の定めがある派遣先が、56%と過半数に達している。もっとも、派遣労働者を受け入れている事業所は4分の1に満たない(22.4%)。

 したがって、調査はこの大前提を頭に入れてみなければならない。さて、派遣可能期間の制限の前日まで派遣労働者を受け入れたことのある派遣先は、21%あり、その後の対応では、同一事業所で直接雇用に切り替えたところが、過半数(54%)に達したことは、対象事業所が少ないとはいえ、意外。直接雇用に対しては、産業界では、労務提供サービスにとどめるべきとする声が高かったからだ。

 これまでの直接雇用の実態を総合的にみるため、派遣期間制限にかかわらず、派遣労働者を直接雇用した経験を有する派遣先(57%)についてみると、イメージどおり「正社員(無期雇用)に転換」は17%で、「契約社員(有期雇用)に転換」の18%と拮抗している。残りは、パート・アルバイトに転換、とほぼ予想どおりに落ち着いた。

 自由化業務の期間は原則1年。1年を超え3年以内の範囲で受け入れる場合には、あらかじめ派遣先事業所の過半数労働組合(ないときは過半数代表者)に、当該期間を通知し、「受け入れてもいいか」という趣旨の意見を聴く必要がある。通知は書面によって行い、①労働者派遣を受けようとする業務②その期間について聴く内容となっていなければならない。

 当該調査によると、過半数労組等の意見は「受入期間の延長にとくに意見は出されなかった」(46.6%)、「期間を延長して良い」(41.0%)が圧倒し、拍子抜けのかっこう。期間の延長以外の意見も「とくに無し」が71.5%と圧倒し、当初、労働側の正論意見ともいうべき、「派遣労働者の受入れはあくまでも一時的・臨時的な場合に限定すべき」は13.6%に過ぎなかった。母集団が少数だが、これをして「派遣」が認知されているといっていいか迷う。

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平成25年5月13日第2920号2面 掲載
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