【道しるべ】確認ミス防止 エラーなくす動作を欠かさずに

2011.02.15 【社説】
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 そこに指差し呼称・確認の習慣があれば、あるいは防げたのではないか。そう思わせる事故がまた起きた。東京ドームシティアトラクションズでのコースターからの乗客の転落死である。

 事故発生から3日目までの報道をもとにしてだから状況把握は十全でないかもしれないが、直前の安全確認に齟齬(そご)があったことだけは確かなようだ。この乗り物ではスタート前に乗客が安全バーを体にセットし、係員が固定状態をチェックすることになっていたにもかかわらず、女性アルバイトの係員はバー装着の様子だけを見て大丈夫と思い、手でロックのぐあいを確認するところまではしなかったという。

 係員の供述で明らかにされている安全確認の抜けは、人がつい犯してしまうミス、ヒューマンエラーの中でも最も多いといわれる早合点しての判断エラーの怖さを今さらながらに感じさせる。いつもの流れに沿って無意識に手慣れた仕事をしてしまうと、思い込みや省略によるエラーを惹き起こしやすくなる。それが軽微なケアレスミスだけに止まるのであればまだしも、ときには自分以外の人命にも関わってくるとあっては看過できない。

 その危険性を回避する手立てとして職場では、冒頭に触れた指差し呼称の実践が奨励されている。この、手の動きとともに意識と視機能を一点に集中させる行為は、注意を向けるべき事象へ確実に目を注いで安全を確認するための知恵であるともいわれている。同じような手法にはダブルチェックとか、確認会話、自問自答KYなどがあるが、どれも危険意識の希薄化や欠落を防ぐうえで有効とみなされている。

 以上の記述は本誌の姉妹誌「安全衛生ノート」(2、3月号)におけるヒューマンエラー研究者・石橋明氏(工学博士)の考察を参考にさせていただいたものだが、留意すべき点として〝かたちだけの動作であってはかえって危険〟とも述べられている。そのへんへの注意も怠ることなく、各種のエラー防止動作を欠かさず実行したい。

平成23年2月15日第2132号 掲載

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