【ひのみやぐら】洗練される「見える化」

2017.02.10 【社説】
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 安全活動の「見える化」への取組みが盛り上がっている。普段は目に見えない潜在的な危険を表示や標識などによって可視化するのが基本的な手法だが、注意喚起だけではなく、啓発、教育、管理といったように幅広く活用されるようになった。

 厚生労働省のウェブサイト「あんぜんプロジェクト」にある「『見える』安全活動コンクール」は、今年度で6回目を迎える。毎年300件を超える応募があり、一昨年は800件近くの〝作品〟が寄せられており、関心の高さがうかがえる。昨年の優良活動事例には、長靴の摩耗状態の違いを写真で分かりやすく示した活動、尿の色で脱水状態を判断し水分補給量を決める熱中症対策などがある。各社は意欲的に創意工夫を施しており、コンクールはますます盛況となっている。

 「見える化」が多くの事業場で取り入れられるようになるなかで、洗練された活動も見られるようになった。特集Ⅰで紹介する鉄建建設東京支店の馬込建築作業所の取組みは注目に値する。同現場では、新規入場者教育で「見える化」を生かした。現場に不慣れな作業員に効率よくルールを覚えてもらおうと、写真や動画を活用した資料を作成している。

 実際に現場で働いている人たちがモデルになって「仮囲い周辺で携帯電話をする人」「場内で大声を出す作業員」「保護具を使用していなかったため鉄筋が目に当たりそうになるシーン」などルール違反者を演じている。画像に一緒に働く人が登場することで、より身近に感じられ、ルールが記憶に残る効果が得られるのだ。「見える化」は見る側に響いていなければ意味がない。この教育ツールは、理解を促すのに十分効果的だった。

 また、現場内を見渡せるウェブカメラを設置。現場で働く人がリアルタイムで閲覧でき、不安全行動やトラブルがあったときにスピーディーな対応が可能となった。このように管理面でも「見える化」を生かしている。

 さまざまな形で活用される「見える化」。「『見える』安全活動コンクール」では、メンタルヘルスの事例も紹介されており、今後ますます進化、洗練されていきそうだ。

平成29年2月15日第2276号 掲載

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