【安全衛生・お薦めの一冊】『生きた産業保健法学』

2024.11.26 【書評】
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判例から健康情報の肝示す

 “生きた法”とは、「法の作り手の思いと使い手の悩みをくむ営み」を意味する――というはしがきから始まる本書は、過去の判例などを参考に産業保健スタッフや人事労務担当者に必要なリスク管理の法知識を平易に解説するもの。職場での健康情報の取扱いについて、予備知識・基本原則からスタッフ間での情報共有のあり方などまでQ&A形式で分かりやすく回答している。例えば、メンタルヘルス情報の、「採用の際、精神疾患等の既往歴や現病歴等を調べることは法的に可能か?」という問いでは、厚労省の通知に採用前の健康調査は原則行われるべきではないとあるが、著名な最高裁判例を踏まえると、「企業等が、相当な方法で、事例性(罹患した疾病が労働能力や職場秩序等にどのような影響を及ぼすか)や“それに関わる”疾病性について、的確な情報を“得ようとすること”自体は正当かつ合法である」と指摘している。

 そのほか、ハラスメントや休職・復職判定などへの適切な措置も提示している。

(三柴 丈典 著・(公財)産業医学振興財団 刊、TEL:03-3525-8291、B5判、356ページ、税込4400円)

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2024年12月1日第2463号 掲載
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