労使に喜ばれる提案を/社会保険労務士事務所オフィスねこの手 猫田 一城

2017.07.30 【社労士プラザ】

社会保険労務士事務所オフィスねこの手
猫田 一城 氏

 私たち社会保険労務士の存在意義はどこにあるのか。社会保険労務士として仕事をしてきて今、私が日々感じていることがある。

 会社の業績を伸ばすには、従業員満足度(ES)の向上が必要不可欠といわれ、数年が経過している。社会保険労務士として7年目を迎える私にとっては開業当初からいわれ続けていることだが、改めて、従業員満足度の重要性を身にしみて感じている。

 最近では、働く個人のモチベーションや環境は社会の変化とともに変わってきており、従業員の育児や介護を支援するための充実した制度が整備されつつある。しかし、それはまだまだ大企業で働く人たちのことばかりである。

 私たち社会保険労務士のクライアントの大半を占める中小零細企業では、このような整備は十分ではなく、従業員満足度を向上させている企業は少ない。大企業と中小企業の間には、もちろん企業の財力、組織力、マンパワーの違いはあるが、それ以前に労務に対する企業としての意識の違いが大きい。

 この問題が浮彫りになっている原因は、私たち社会保険労務士の企業への関与率の低さではないか。私たちがもっと積極的に企業に関与して、様ざまな提案を行っていき、中小企業の事業主に従業員満足度を向上させることの重要性を訴えていくべきではないか。

 私のクライアントでも、従業員満足度の向上に力を入れているクライアントとそうでないクライアントでは、企業の発展に顕著な差が出ている。

 社会保険労務士として開業したての頃から、積極的に従業員満足度を向上させるための制度を提案してきた。その提案を受け入れてくれたクライアントであっても、当初は従業員側が喜んでくれているだけだったが、数年経過してそれが企業の業績アップにつながり、経営側からも喜ばれるようになった。

 社会保険労務士は、ただの事務代行屋ではいけない。クラウドサービスが充実してきており、事務手続きはコンピューターが行ってくれる。様ざまな仕事がコンピューターに取って変わられる時代が来ている。しかし、コンピューターではできないことが私たち社会保険労務士の仕事にはたくさんある。ヒトの気持ちの部分のサポートはまだまだコンピューターにはできない。

 私も発展途上ではあるが、新たな時代の到来に向けて、企業にも従業員にも喜んでいただける社会保険労務士でありたいと思う。

社会保険労務士事務所オフィスねこの手 猫田 一城【兵庫】

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掲載 : 労働新聞 平成29年8月7日第3123号10面

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