【主張】中小企業のテレワークが軌道に

2014.04.21 【社説】

 厚生労働省は、4月1日から職場改善助成金テレワークコースをスタートさせた(本紙3月17日号1面参照)。職場改善助成金制度とは、労働時間等の設定の改善により、職場意識の向上を図る中小企業事業主に対して、実施した費用の一部を助成するもの。

 具体的には、所定外労働の削減、年次有給休暇の取得促進、その他労働時間などの設定の改善を目的とした、研修、周知・啓発、労働時間の管理の適正化に有効な機械・器具の導入などの取組みにかかった費用の一部を援助することを目的としている。

 テレワークは、かねてからワーク・ライフ・バランスを実現する有効な働き方として注目されていたが、中小企業では、その整備が遅々として進まず、閣議決定した「2020年までに導入企業を現在の3倍とし、週1日以上は在宅で働く人を全労働者の10%以上にする」目標の実現が危ぶまれていたが、コース新設で軌道に乗るとみられている。平成26年度に約5億円の予算が投じられるが、支給対象の事業主は、小売業(資本金5000万円以下、適用労働者数50人以下)、サービス業(5000万円以下、100人以下)、製造業(1億円以下、100人以下)、その他の事業(3億円以下、300人以下)の中小企業であって、従業員に対し、終日の自宅勤務を週1日以上の頻度で実施しているところに限定する。

 助成は、自宅のパソコンと会社のネットワークを安全に接続するセキュリティーシステムの設置やテレビ会議機能など、在宅勤務の導入に係る初期投資の2分の1を100万円を上限に行う。一定の期間中(1月から6月の間で計画的に定めた期間)に実施計画に基づくテレワーク対象労働者の全員が「少なくとも1回は終日の在宅就労を実施した場合であって、平均して終日在宅でテレワークを週1日以上実施した」実績があれば4分の1(合計4分の3)を追加支援するという。

 政府は「世界最先端IT国家創造宣言」の面目を保ち、労働者は育児・介護と仕事の両立が図れるわけで、その意味では「5億円」はお買い得といえそうだ。

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掲載 : 労働新聞 平成26年4月21日第2965号2面

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