依頼応諾義務を遵守 新たな業務にも挑戦へ/武社会保険労務士事務所 武 譲二

2023.04.09 【社労士プラザ】
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武社会保険労務士事務所 武 譲二 氏

 開業社労士となって20年以上が過ぎた。もともと社労士になろうという強い意志があったわけでもないため、「こういう社労士になりたい」とか「社労士としてこれがやりたい」という明確な目標もなかった。

 婦人服製造販売の民間企業の退職後に縁あって損害保険代理業を営むこととなったところ、社会保険の知識がないと保険のセールスもままならないと感じることがあった。

 当時は、個人年金や労災上乗せ傷害保険が好評で、「公的年金だけでは足りない」、「政府労災では補償が薄い」などとニーズを喧伝したものであるが、果たして本当なのかと考え、公的年金とは、労災保険とは、ということを一度しっかり学習しようとして社労士という資格に出会った。

 そういった経緯から、長らく保険代理店と開業社労士との二足の草鞋で活動してきた。民間保険というのは、社会保険のまさに上乗せなのだと実感した。

 さて、社労士開業後であるが、民間企業時代も労務管理や社会保険手続きの経験もなく、また、前述のとおり特段の目標もないことから、顧客からの依頼があればすべて応ずるとのポリシーで臨んできた。ちなみに、社労士法第20条には「依頼に応ずる義務」が定められており、「開業社労士は、正当な理由がなければ、依頼を拒んではならない」とされている。

 また、その時々の「時代の要請」にも応ずるべきであろう。開業して数年後に、いわゆる「年金記録問題」が世間を賑わしていた。当時の社会保険事務所(現・年金事務所)の年金窓口には年金加入者などが殺到しており、私も社労士会の応援要請に応じて年金相談業務を担当することとなった。

 その後10年ほど年金相談を続けたことから「年金のことは武さんに」と年金の専門家として扱われ、年金に関する研修会の講師も依頼されるようになった。昨今のコロナ禍においては助成金の申請依頼が増えるといったように、「時代の要請」に応えるのも社労士の責務というべきだろう。

 最近では、共著ではあるが書籍の執筆もさせていただいた。ありがたい依頼であり、断る理由はない。いずれにしても、社労士の守備範囲は非常に広いため、あまり熟知していない依頼には躊躇したくなるかもしれない。が、労働社会保険諸法令に基づく申請書等の作成・提出代行は社労士にしかできない独占業務である。これからも、守りに入ることなく「依頼に応ずる義務」を遵守して、顧客のニーズに応えるべく新たな業務にもチャレンジして参る所存である。

武社会保険労務士事務所 武 譲二【愛知】

【連絡先はこちら】
〒470-0161 愛知郡東郷町春木台3-11-14
TEL:0561-37-5037

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令和5年4月10日第3396号10面 掲載

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