職員全員が成長へ 小規模事務所の戦略/双田社会保険労務士事務所 所長 双田 直

2023.03.05 【社労士プラザ】
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双田社会保険労務士事務所 所長 双田 直 氏

 職員数が10人付近で変動する小規模社労士事務所を営んでいる。このような社労士事務所は、非常に多いのではないかと思う。

 事務所戦略も事務所の数だけある。私は、事務所の成長は、職員一人ひとりの成長にかかっていると思っている。その成長のコツは、具体的な行動についてしっかり話をすることだと考える。とくに、私がしてきた①書く、②話す、③異業種交流の3点を、「経験することは成長」と職員に促している。①は情報誌への執筆、②はセミナーでの講演、③は、異業種交流に参加し、社会の情勢、経営者の考え方やモノの見方を学び、それにより相談対応においてもクライアントの悩んでいるところをつかみやすくすること――である。

 職員に対しては、一つひとつの業務への挑戦が次へのステップアップになり、生き甲斐につながることを常に伝えている。クライアントの質問は何を求めているのか、次に何を質問してくるのかなど、基本的なことから考える癖をつけ、「貴方じゃないとだめだ」といわれる人になるよう職員に求めている。弁護士や公認会計士の方との定期的な勉強会など、限られた時間で効率良く知識を身に着けることも推進している。さらに、「明日にできることは明日に」をモットーに、時間外労働を規制しており、プライベート時間の確保を通じて自己能力と業務効率のアップをめざしている。

 新規開拓は、紹介がほとんどである。知り合いの事業主、顧問先、弁護士など他の士業から、「困っている会社があるので相談に乗ってやってくれないか」という話がきてお手伝いが始まる。紹介を通じて仕事をすると、社会貢献のできる仕事であることを肌で感じられる。人事制度構築の依頼も多くなった。製造業、病院、販売会社、公認会計士事務所など、幅が広い。社労士の役割が、先輩諸氏のたゆまぬ努力のおかげで認知されているのだろうと思う。感謝である。

 ITやセキュリティー関係については以前、クラウドを使うなんてとんでもないと思っていた。しかし、今は、そのようなことを言っていたら世の中から弾き飛ばされてしまう。クライアントのほとんども電子申請になった。今年は、事務所全員で電子化を進めるために、導入したい事務所の業務効率化ソフトを提案するよう職員に義務付け、楽しく電子化に取り組んでいる。また、SRPⅡ(社労士個人情報保護事務所認証制度)の取得は業務の根本にかかわるとして、他の社労士にも勧めている。経済が激変するなか、今後も職員とともに、社会貢献ができるよう成長を続けたい。

双田社会保険労務士事務所 所長 双田 直【岡山】

【webサイトはこちら】
https://www.souda-bcc.jp/

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令和5年3月6日第3391号10面 掲載

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