【見逃していませんか?この本】なんと解説は高校生のご長男!!/春風亭一之輔『いちのすけのまくら』

2022.05.03 【書評】
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 「ああ、やれやれ。まだまだ今週は長いな」と感じる火曜日に、一服の安らぎを感じるのが、『週刊朝日』で2014年から続く連載「ああ、それ私よく知っています。」だ。筆者は、人気落語家で若手真打の春風亭一之輔で、テレビやラジオへの出演も少なくない。もしかすると、1度目の緊急事態宣言の際に、寄席のトリに代えて行ったYouTubeでの配信でご存知になったという方もいらっしゃるかもしれない。

 本書は、「ああ、それ――」をまとめた書籍の第1弾を文庫化したもの。日々の仕事、3児の子育てに追われる日常など、毎週1つのテーマについて綴っている。寄席芸人の裏話などは演芸ファンにはたまらない。その時々の時事ネタ、流行りモノに言及した回もあり、2020東京五輪のエンブレムパクリ騒動とか、築地市場の移転問題とか、「そういえばそんなことあったな」などと思い出す。

 文庫版の読みどころは、巻末の「解説」だ。何せ、一之輔師匠のご長男が書いている。高校生、弱冠16歳、連載開始当時は8歳だったという。家族のことを多く書いてきたエッセイを、子供の視点から冷静に分析している。

 ところで、東京・上野の鈴本演芸場の5月上席・夜の部のトリは、一之輔師匠が取っている。その後は、毎年恒例の全国ツアーも待っている。本書でご興味を持った方は、是非に。収載されているエピソードが(本書の言葉を借りれば)”チューニング”されてまくらとして登場するかもしれない。なかなか寄席や落語会に足を運ぶ機会がないという方には、冒頭で紹介したYouTubeをお勧めしたい。まだ、アーカイブが残っている。

 朝日文庫・850円(税込み)/しゅんぷうてい いちのすけ、1978年千葉県生まれ。2001年春風亭一朝に入門、12年真打ち昇進。近著に『まくらが来たりて笛を吹く』『人生のBGMはラジオがちょうどいい』など。

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