【見逃していませんか?この本】「まくらで語られるのは、あの子か!」/春風亭一之輔、キッチンミノル『春風亭一之輔の、いちのいちのいち』

2017.07.06 【書評】
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 2012年、異例の21人抜きで真打に昇進し、高座のみならずラジオなどで幅広く活躍している春風亭一之輔師匠。最近はNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』や『サンデージャポン』に出演しており、そこで初めて知ったという方もおられよう。

 毎日のように寄席に出演し、都内・地方を問わず独演会、落語界への出演も引きも切らない。この飛ぶ鳥を落とす勢いの噺家の毎月一日(ついたち)を1年間、1日中追いかけ、行動を記録してまとめたのが本書だ。被写体とエッセー部分は一之輔師匠、撮影と記録はキッチンミノル氏が担当している。

 落語好きとしては、元日の一朝師匠の御宅の様子や弟子のきいちさんに稽古をつけているシーンなど、一之輔師匠以外の噺家も写真のなかに多数収められている点が嬉しい。

 ご自宅や寄席の楽屋といった日常を映した写真も当然多い。家族ネタを噺のまくらに振ることもしばしばため、お子様の顔を見て「まくらで出てくる子はこんな感じなんだ!」と微笑ましくもなる。

 昨今の「落語ブーム」のアイコンともいえる師匠の素顔が垣間見える一冊。ハマり度合いの軽重を問わず、落語ファンにはたまらない。

 小学館・1728円/春風亭一之輔=噺家、1978年、千葉県野田市生まれ。2001年に春風亭一朝に入門し、2012年に真打昇進。週刊朝日で『ああ、それ私よく知ってます。』、毎日新聞朝刊で『ぶらっと落語歩き』を連載中。ラジオは、TBSラジオ『たまむすび』やJFN系列で毎週日曜日放送の『SUNDAY FLIKERS』に出演。書籍に『春風亭一之輔のおもしろ落語入門』『春風亭一之輔 らくごのたくり帖』など。

 キッチンミノル=写真家、1979年、アメリカテキサス州生まれ。不動産販売会社を経て脱サラ後、プロ写真家に。

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