【ひのみやぐら】〝親父の心〟持つリーダーを

2015.12.01 【社説】
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 第74回産業安全衛生大会のテーマは、「皆でつなごう 安全と健康を守る日本の現場力」。急速に進む世代交代により長年産業界で培われてきた〝現場力〟が低下していることを踏まえている。うがった見方をすれば、現場では世代交代や技能継承がうまくいっていないととれなくもない。今年の労働災害減少の鈍化傾向や労働力人口の高齢化は、それを裏付ける決定的要因ではないにしても注視すべき問題ではある。

 もうひとつ気になるのは、現場から「親父」「親父さん」といわれる人が少なくなっている点だ。親父さんと呼ばれる存在が徐々に引退し、その後釜に座ることができる人材が少なくなっているように思う。

 かつて現場には、親父さんなどと呼ばれる人がおり厳しく(口うるさく?)指導をするベテランがいた。一方で仕事に関しては〝腕が立つ〟ことから仲間からは一目置かれ、若手には「知恵袋」としてアドバイスをする厳しくも優しい存在だ。

 前号特集Ⅰで紹介した鉄建建設大阪支店道場生野作業所の木塲(こば)康幸所長はまさに親父さんの貫禄を持つ。「安全八策」を考え出すなどアイデアマンとしてだけではなく、早朝、事務所の掃除を行い作業員にねぎらいの言葉をかける「頼れる親方」だそうだ。今号特集Ⅰに登場するクラレ鹿島事業所の松崎一朗事業所長も同じようなにおいのする好人物。月1回発行する事業所通信には「松崎さんのコーナー」があり、意思伝達のコツやポケットブックに込めた思いを発信している。

 仕事への信念や自分の災害経験から学んだことを後輩に伝え、遠慮なしに厳しく指導できる人材が今、不足しているように思える。技術はもとより〝親父の心〟を持つリーダーを育成することが急務ではないか。

平成27年12月1日第2247号 掲載

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