【今週の労務書】『事業所が労働法の罠に嵌まる前に読む本』

2018.07.28 【書評】

指揮命令権の行使を

 福岡に社会保険労務士事務所を構える著者の、事務所開設20周年を記念した一冊。契約事業所向けに毎月書いたコラムをまとめた。罠に嵌まらないために、労働法が労働時間や就業規則、注意指導などについて、どのように考えているのかを知り、あらかじめ予防策を講じることが必要としている。

 著者は事業所にとって労働契約は指揮命令権の「購入」に当たると説く。労働法は購入した権利を行使しないことを「黙認」と考える。たとえば未払い残業代請求に対し「勝手に残業をした」と主張しても、注意・指導をしていなければ裁判所は黙認したと判断してしまう。そのため、指揮命令権は「権利という名前の義務だと考えておいた方が良い」としている。

 (安藤政明著、花乱社刊、TEL:092-781-7550、2200円+税)

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掲載 : 労働新聞 平成30年8月6日第3171号16面

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