代表取締役の無資格運転で労働者が死亡し送検 ショベルのバケットが頭に激突 十和田労基署

2018.06.05 【送検記事】
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 青森・十和田労働基準監督署は無資格でドラグ・ショベルを運転したとして、漁礁整備業者と同社の代表取締役を労働安全衛生法第61条2項(就業制限)違反の疑いで青森地検八戸支部に書類送検した。代表取締役が無資格運転をした結果、労働者が死亡する労働災害が発生している。

 同社は人工漁礁の型枠の整備・修繕を営んでいる。労働災害は平成29年10月10日、同社の六戸作業所で発生した。被災労働者は鉄製の箱をドラグ・ショベルでつり上げ運ぶため、箱の四隅に玉掛けをしていたが、バケットの位置が高かったため、ショベルを運転する代表取締役に下ろすよう合図した。合図を受けた代表取締役はバケットを急激に下ろしたため、労働者の頭にバケットが激突。労働者は病院に運ばれたが、同日死亡が確認された。

 労働安全衛生法は、事業者は技能講習の修了者以外に、ドラグ・ショベルを運転させてはならないと定めている(労働安全衛生法第61条1項)。また、同条2項は「前項の規定により当該業務につくことができる者以外の者は、当該業務を行ってはならない」と、資格者以外の運転を禁止している。

 同社にはドラグ・ショベルの資格者はおり、代表取締役にも資格が必要との認識はあった。ただし、ドラグ・ショベルによる荷のつり上げは原則禁止されており、仮に資格者が運転していたとしても、用途外使用に当たる。代表取締役は容疑について認める供述をしているという。

【平成30年5月8日送検】

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