“かとく”の大型送検で接客娯楽業が大幅増加 大阪労働局・平成27年の書類送検状況

2016.04.12 【監督指導動向】
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 大阪労働局は、平成27年の書類送検状況を取りまとめた。前年は2件だった接客娯楽業の件数が、20件へと大幅に増加している。過重労働撲滅特別班(通称かとく)による大型送検が、接客娯楽業の件数を押し上げた要因だ。

 法令別にみると、労働基準法違反が49件に対して、労働安全衛生法違反が37件。それぞれ前年比15件増、19件減となっている。労基法に関する違反では、労働時間・休日関係(18件)、定期賃金不払い(16件)、割増賃金不払い(6件)となっている。安衛法は、作業主任者の選任等が最多の11件。機械等の危険防止が9件、労災かくしが7件で続く。

 捜査の端緒で最も多かったのは、労基法は告訴・告発の22件、安衛法が死亡災害等の重大な労働災害の15件だった。

 最大の特徴は、25年、26年とともに2件だった接客娯楽業の送検が20件へと10倍増となったことだ。これは27年8月に「串家物語」、「まいどおおきに食堂」などを展開する大手外食チェーンのフジオフードシステムを労基法第32条(労働時間)違反の容疑で書類送検したため。本社を送検したのではなく、店舗ごとにそれぞれ立件・送検したため、この一件で計15件を書類送検している。同事件では、関西地区にある複数の店舗で①36協定を超えて、1カ月間で労働者1人当たり最長133時間の違法残業をさせた、②休憩時間を与えていなかった、③割増賃金が不払いだった、④タイムカードの打刻時間を改ざんしていた――などの違反が明らかになっている。

 同労働局は、違法な長時間労働を繰り返す企業などに対して、積極的に司法警察権限を発動し、厳正に対処すると方針を示している。

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