企業の働き方改革に貢献/ELM労務経営事務所 所長 河村 正雄

2016.03.02 【社労士プラザ】

28.2.29 九州、沖縄では、新規求人数の多い医療、福祉分野での人手不足が続いている。

 建設業においても1990年代後半以降、公共投資が大幅に削減され、就業者の流出が続いていたため、現在は仕事があるのに人が足りていない。

 これらの背景には、高齢者が増加して生産年齢人口が減るという構造的な問題があるのに加え、雇用環境が改善するなかで、若年層が賃金や労働環境をみて建設作業を敬遠しているようである。

 今年4月の女性活躍推進法の施行を控え、今後は女性や高齢者が活躍できるように働き方の見直しが必要だ。

 こうした環境のなか、最近では、キャリアアップ助成金に対する事業所の熱い視線を多く感じる。関与している事業所を中心に有期契約労働者の正規雇用への転換や、中長期的なキャリア形成訓練などの問合わせが多く、処遇改善、人材育成や労働環境の改善など助成金受給の手続きだけでなく、具体的なプログラムを提供するといったお手伝いをさせていただいている。

 一方、ダイバーシティ推進の取組みを始める事業所も少しずつ増えてきた。男性、女性、健常者、障がい者という属性の違いや、フレックスタイム、在宅勤務といった働き方の多様性、正社員、契約社員など雇用形態の多様性について個々の違いを受容し、認め、活かしていくことである。多様な人材の活用を進めていくことは、今後の企業戦略の要となりそうだ。

 製造業のある事業所では、これまで生産現場の業務で聴覚障がい者や肢体障がい者を雇用していたが、さらに事務部門においても精神障がい者を雇用した。ここでも助成金が役立っている。

 日本のビジネス社会においては男性正社員を中心としたワークスタイルが支配的であったが、女性管理職について、具体的に数値目標を設定し、新たに女性採用比率の目標を設定するなど、意欲的な事業所もある。

 女性はライフキャリアのなかで、出産・育児という女性特有のライフイベントがあり、産休・育休後のキャリア形成をするためには、社内の意識を改革して働き方を変えることも必要だ。単に就業規則の変更にとどまらず、環境づくりの支援をした時は、社労士という仕事の幅の広さに改めて驚くとともに使命としてサービス業を続ける決意をした。

ELM労務経営事務所 所長 河村 正雄【熊本】

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掲載 : 労働新聞 平成28年2月29日第3054号10面

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