人手不足解消へ支援 人事評価制度の活用を/ひまわりの手社労士事務所 所長 吉岡 隆博

2023.03.26 【社労士プラザ】
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ひまわりの手社労士事務所 所長 吉岡 隆博 氏

 社会保険労務士として活動する以前は、人材紹介業に携わっていた。当時から、経営者の皆様の悩みとして、次の2点をよく聞いていた。

 ・人を採用しても定着しない。
 ・従業員の問題行動に苦労する。

 私は、求人者である会社の望む人材と、求職者の仕事に対する考えを考慮し、お互いミスマッチのない紹介を通じて両者の望みを叶えることにやりがいを感じていた。しかし、採用の段階ではお互い納得の上、良好な関係でスタートするも徐々に違和感が生じ、いつしか労使対立するという事態に陥るという状況も目にしてきた。私の力不足を痛感する場面である。

 社会保険労務士は「人」に対する専門家である。法的アプローチ、最新の法改正情報の提供、人が育つ仕組みづくりなど、さまざまな場面でアドバイスできる点に魅力を覚え、仕事以外の時間は受験勉強に打ち込み、合格を勝ち取ったことを思い出す。

 人手不足という問題は、企業における現在の最大のテーマであろう。解決に向けたポイントとして、以下の3点を考えている。

 ① 公的助成金を活用した採用、研修、設備投資などの取組み
 ② 働き方改革に対応した多様な働き方の推進
 ③ 全社員が幸せになる人事評価制度の導入

 ①は、社会保険労務士の独占業務の1つに助成金申請代行がある。採用、研修、設備投資などについて国が支援しているが、複雑な内容なので、ぜひ助成金に詳しい先生に相談してほしいと思う。

 ②は、育児や介護といったライフスタイルの変化に柔軟な時短勤務を導入し、離職を防ぐ。これは周囲の理解、協力が不可欠である。平等な体制に落とし込む方法を相談してほしい。

 ③は経営者自らが、最大の目的として取り組んでもらいたい。

 人は、やりがいや成長を実感することで、この会社で働き続けたいと感じるだろう。確固たる経営理念を打ち出し、全社員が同じ目的に向かう組織こそ、より発展するのではないか。人事評価制度は、単に評価シートの記入が目的となってしまっては何にもならないばかりか、無駄な労力となってしまう。作成した時点から常に改善して、魂込めて対話を重ねていくことが大事かと思う。もし今、人事評価制度が今一つ活用し切れていないなら見直し、しっかりと運用まで携わる専門家に相談してほしい。

 最後に、人は財産である。今後も企業と人の幸せの手助けをしていくことに精進する心構えでいる。

ひまわりの手社労士事務所 所長 吉岡 隆博【愛知】

【webサイトはこちら】
https://himawarinote.com/

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令和5年3月27日第3394号10面 掲載

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