【今週の労務書】『概説 労働市場法』

2017.12.16 【書評】

請負・委任も適用対象に

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 あまり労働法学が研究の対象としてこなかった、労働市場法の体系化を試みた一冊。本書の特徴は労働市場法の適用対象である「求職者」の範囲を請負・委任などのフリーランスで働くことを希望する者まで広げて考えるべきとしている点だ。

 つまり、労働市場法の目的である「完全雇用」や「労働権」を正社員、非正社員、フリーランス、請負・委任などの多様な働き方によって実現すべきとしている。

 著者の考えがよく表れているのが雇用保険法の「雇用される労働者」に関する記述。裁判例は労基法の労働者と同一としているが、著者はこれに反対し、「使用従属関係にあるものだけでなく、広く他者のために労務を自ら提供し、その報酬により生活する者」とすべきとしている。

(鎌田耕一著、三省堂刊、TEL:03-3230-9411、2200円+税)

掲載 : 労働新聞 平成29年12月18日第3141号16面

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