労働力再生へ環境整備/及川社会保険労務総合事務所 所長 及川 清子

2017.10.08 【社労士プラザ】

及川社会保険労務総合事務所
所長 及川 清子 氏

 昨今の労働者(かくいう私もそのつもり)は、疲れている。もちろん社長も疲れている。「そんなあり様で、疲労困ぱいの労働者諸君がこの日本社会を支えられるのか!」と、叫ぶ寅さんの声が、どこからともなく聞こえてくるのは気のせいだろうか。

 かつて週休2日制が高いハードルだった私たちのお客様を、週休3日制にシフトできる会社として一早く再構築できたなら、良い人材を確保でき、週休3日時代がやって来たときには盤石な会社となって生き残っているだろう――「これからの会社生き残り策、勝負はこれだ」と、もう1人の私が目論む。

 されど、そこに立ちはだかるのが、有給休暇の消化どころか日々の長時間労働、育児に介護など、生き倒れしそうな生活環境だ。簡単に、「ロウドウリョクサイセイサンのための時間を!」などと主張するにはほど遠い現実なのである。

 人は、休むことなく働き続けるほどに非生産的になる。カローシがグローバル用語となったのも、日本人特有の働き方・風土が生んだレガシーだろうか。

 脳も身体も自然環境・体内環境を無視して健全に働き続けることはできない。

 いくらグローバル社会になろうと、生身の身体を維持するための法則は変わらないのである。だが、人生の半分近くを社会保険労務士として歩んできて、さっぱり変わらないのが長時間労働である。

 労働力の再生には、常に健全な心と身体、すなわち何ものからも解放され、ゼロ(スタート)に戻る時間確保が必要なのだ。

 人は、誰もが好きな仕事や生きがいある仕事を手にできるとは限らない。生活の糧とやらに縛られることも避けられず、自分の人生(時間)の大半と引き換えることになるのである。

 そうであるならなおさらに、再生された元気な労働力の提供を願うための労働環境の整備・提供に、私たちは一役買わねばならないだろう。

 良い仕事・良い労働力を提供し続けるためには1日ごとの疲れを残さない時間構築とともに、時には心も身体も解き放すための時間確保が必要だ。

 かくして、私はお客様にロウドウリョクの…を説く前に、自ら日本の海岸沿道と島にかかる橋を車で走りながら、明日の労働力を再生するため、自己解放に励んでいるのである。「今日、この日があるから、明日、お客様のために良い仕事ができる」ということを伝播するとともに、「わが事務所週休3日制!」の高みをめざし。

及川社会保険労務総合事務所 所長 及川 清子【千葉】

【公式Webサイトはこちら】
http://www.oikawa-genkisj.com/

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掲載 : 労働新聞 平成29年10月9日第3131号10面

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