対話型研修で行動に変化/寺山経営労務管理事務所 寺山 和代

2015.07.13 【社労士プラザ】

寺山経営労務管理事務所
寺山 和代 氏

 超売り手市場のいま、求める人材の採用が難しいことから、その対策として、既存社員の教育に真剣な経営者が増えている。労働力人口激減時代の到来に備え、社員の質の向上と高度人材の育成を目的とした各種研修も盛況である。

 弊所では、ワークショップ型研修(以下WS)を行っている。WSは、一対多数の講義形式とは異なり、受講者が全員参加で意見交換や話合いをし、ゴールをめざす参加形式である。現在、力を入れているのは、管理職対象のリーダーシップ強化WSである。WSを継続すると、管理職意識が格段に強まり、各自の行動が大きく変わる。ある小売業では、売上げが増加し、WS成果が目にみえる形(数字)で現れた。それだけではなく、WSは本来の効果以外にも思いがけない効果を生み出す。その効果とは「インフォーマルな管理職チームの誕生」である。最初は、お互いに遠慮がちで弱点を隠す傾向にあるが、回数を重ねるうちに個人が抱える問題や悩みをさらけだすようになる。感情レベルでの人間関係ができ、仲間意識が強まる。

 ある会社では、上からの指示がなくともWS参加の管理職が中心となり自主ミーティングを開催し、部門を越えて一丸となって課題解決に取り組むようになった。このような効果は、単にWSを実施さえすれば自動的に得られるものではない。練り上げられた研修メニューとWSを適切に進めるファシリテーターの実力に寄るところが大きい。

 一例として、頻繁な発言タイム(参加者全員に求める)、最初のアイスブレイク(場を和ませる)、興味を引くオリジナル教材(昔話等の題材使用)がある。ファシリテーターは場を読み取り、参加者の心情を察しながら臨機応変に進めることが肝心である。元来WSは、共感体験の機会が多く、他者から数多くの承認が得られることから、やる気スイッチがオンとなり満足感や幸福感を感じる参加者が多い。その効果を適切に引き出すと、職場に新しい人間関係ができやすく、社内の風通しや職場の雰囲気がとても良くなる。

 このようにWSは、みえる効果とみえざる効果の2つの効果が得られるお得な研修である。より多くの方にその良さを知ってもらい、WSの輪が広がることを願っている。

寺山経営労務管理事務所 寺山 和代【兵庫】

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掲載 : 労働新聞 平成27年7月13日第3024号10面

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