企業理念を理解し助言へ/アリンク社会保険労務士事務所 所長 木村 文隆

2017.07.23 【社労士プラザ】

アリンク社会保険労務士事務所 所長
木村 文隆 氏

 私は、社会保険労務士として企業とのかかわり方を考えたとき、重要なのは「企業理念」だといつも感じる。

 人事労務のスペシャリストとして認知されている社労士であるが、実際に企業組織の中で経験を積み理念の実現に貢献した経験者はどのくらいいるのだろうか。

 事業主が本質的に悩む問題は、「売上げ利益」と「人」に関する問題が圧倒的に多い。その中で我われがアドバイスを行う機会が多いのは「人」に関する問題である。

 「人」の問題は、アドバイスをする人の経験があればあるほど引出しが多くなり、多様な問題も対処できるようになる。

 さらに、その人が顧問先で起こっている実際の問題を目の当たりにし、トップとともに問題解決をしていき、どんどん経験を積んだとしたら社労士として、事業主や社員、社会のためにどれだけ貢献できるだろうか。そんなことを常に考えながら社労士業に邁進してきた。

 企業にはその企業の理念があり、トップはいつも理念を経営の判断材料にしている。その理念を我われは看過していないかいつも気にしなければならない。理念の実現は経営者の課題であり、目標であり、追い求め続けるものである。だから、長期ビジョン、中期計画、当期計画を実現するために一緒に理念を追求する責任がある。なぜなら、企業の成長には「人」の採用と育成が不可欠だからである。

 社労士が企業にアドバイスするには、正しい考え方と具体的な方法論を持ち、トップが正確な判断をするだけの材料を用意しておかなければならない。そうしたことを通じてどんなことに関しても理論武装できていなければ、企業顧問を担当する者として、その企業の役に立っているとはいえないのではないか。

 近年、人材不足や労働問題など「人」に関する複雑な問題が多発しており、それを社労士は解決していかなければならない。すなわち、1・2号業務だけでなく積極的に社員の採用や育成に関与しながらその企業とかかわらなければならないのが最近の傾向ではないだろうか。

 我われが企業とかかわりを深めれば深めるほどその企業の本質を知らなければならない。

 いい換えると、その企業の理念を社労士として頭と体に刻み込み、その企業の立場になって、ルールを守り企業の存続と成長の役に立ってこそ我われの存在価値があると信じている。

アリンク社会保険労務士事務所 所長 木村 文隆【愛知】

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掲載 : 労働新聞 平成29年7月24日第3122号10面

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