働く喜び実感させ成長促す/日本ES開発協会 小池 誠二

2013.09.23 【社労士プラザ】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

日本ES開発協会
小池 誠二 氏

 組織のES(社員第一主義経営)を高めることが会社の発展には重要な要素である。「ES=社員満足。給料を上げたり社員を甘やかすこと」と誤解されがちだが、本来のESとは、仕事を通した自己の成長、自分らしさの追求、周囲からの承認などである。

 そのためには「場づくり」が必要だ。どんなに良い種や苗を植えても土作りをしっかりしなければ立派な野菜は収穫できない。また、良い土壌があっても手入れを怠ってはいけない。それと同じで社員が働きやすい場を作り、状況に応じたケアをしていくことでESを高め、社員が成長し、それが会社の成長へとつながっていく。

 これからの企業に求められるのは、ESを中心とした組織風土を形成し、社員同士のつながり、会社とのつながり、そして地域とのつながりを生み出すことである。個々がつながりによって働く喜びを実感し、仕事を通して自己の成長を実感できる。

 新潟県の越後湯沢にある「HATAGO井仙」では、社長の「お客様、地域、井仙の三者が和を保ちながら共に歩み、発展したい」という思いをベースに社員もベクトルを合わせ、「山菜採りツアー」や「かまくら体験」などを企画したり、地域の酒蔵や農家と連携した商品開発プロジェクトにメンバーとしてかかわったりと、越後湯沢の魅力を伝えるために一人ひとりが地域のプロデューサーとして自発的に動いている。

 地域が持つソーシャルキャピタル(社会関係資本)の価値を高めることで「ありがとう」という感謝の言葉が寄せられ、社員は喜びや誇りを得ることができる。それが組織の活性化につながり、良い循環が生み出されるのである。

 こうした取組みは、私の地元である群馬県のように地域とのつながりを作りやすい地方でこそ効果を発揮しやすい。ひとつのビジネスモデルが続くスパンが短くなっている今、時代の流れに従って自己の変革(イノベーション)をしていける企業が生き残る。そしてこれからの社労士は社長にとっての経営のパートナーから地域のプロデューサーまでを務め、社員とのつながり、地域とのつながりなど、コミュニティーをデザインする力が必要になってくる。

こいけ人事労務オフィス 小池 誠二【群馬】

【公式webサイトはこちら】
http://www.cc9.ne.jp/~koikejinji/

※タイトルの社名は連載時のものです。

関連キーワード:
    平成25年9月23日第2938号10面 掲載

    あわせて読みたい

    ページトップ
     

    ご利用いただけない機能です


    ご利用いただけません。