使命忘れず謙虚な姿勢で/社会保険労務士境野事務所 境野 守宏

2014.08.11 【社労士プラザ】

社会保険労務士境野事務所
境野 守宏 氏

 昨年12月、宮崎県の社会保険労務士法人の代表社員が逮捕されるというニュースが流れた。助成金の不正受給申請に深く関与したという。助成金に関する情報は、ビジネスのきっかけの1つとしては有効というのが私見だ。しかし、有効な手段も使う目的を誤っては元も子もない。

 同業者の不正受給等の失格処分のニュースを見聞きして、とても惨めな気持ちになる一方で、「いつ、自分にも降りかかるかもしれない。そのときに毅然とした態度で、絶対に不正にはかかわらないと言い切らなければならない」と肝に銘じている。

 同業の皆様の多くは、中小企業の人事・労務の専門家として会社の職場環境の改善等に励まれていることと思う。私事で恐縮だが、おかげさまで顧問先での人事労務相談のほか、派遣元責任者、職業紹介責任者の講習会の講師も担当させていただいている。

 派遣元責任者(一般労働者派遣事業の責任者)講習は、3年に1回、職業紹介責任者(有料職業紹介事業と許可が必要な無料職業紹介事業の責任者)の講習は、5年に1回の受講が義務付けられているが、受講した皆様に少しでも喜んでもらえ、実務にも役に立ててもらえるような講習をするように、改善している。

 野球でよく「一球入魂」といわれるが、私の場合は「一講入魂」。講習会において、心掛けていることが3つある。①初受講の皆様にも、専門用語を分かりやすく説明する。②テキストの棒読みだと聞いている受講者も眠くなりがちなので、条文の趣旨、背景を伝え、事例も随所に盛り込む。③講習全般に創意工夫をする(例=最新の法改正や強調したいことをパワーポイントにする)。

 日々の業務を行うなかで、売上や利益ばかりに目がいきがちになってしまうときもあるかもしれない。しかしながら、「天網恢恢疎にして漏らさず」ということわざにもあるように、悪人は最終的には罰せられる運命だと思う。昨年のホテルの食品偽装の問題も然り。社会保険労務士として生かされていることに感謝し、使命を忘れずに、かつ謙虚に、お客様から「ありがとう」の言葉をもらえる社会保険労務士であり続けたい。

社会保険労務士境野事務所 境野 守宏【群馬】

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掲載 : 労働新聞 平成26年8月11日第2980号10面

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