労使の意思疎通をサポート/クリエイトオフィス深田 深田 美代子

2014.03.10 【社労士プラザ】
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クリエイトオフィス深田
深田 美代子 氏

 仕事で企業訪問をした際に、コミュニケーションが取れていないと感じる場面に出会うことがある。それは経営者と従業員との間だけではなく、従業員相互でも感じられる。同じ職場で働く同僚が「隣は何をする人ぞ」といった感じである。

 仕事をするのに個人的な要素は必要ないということだろうか。しかしいざ従業員が何らかの事故を起こし、経営者の責任が追及された場合、マスコミに取材され「普段何をしているのか知らない」では通らない。従業員の管理も満足にできていない会社とのレッテルを貼られ、将来の取引にも影響を与えかねない。

 会社は定期的に人事面接の機会を設けてコミュニケーションを図る方法があるが、これを制度として定着させているところは案外多くないことに驚く。組織に所属する以上、組織のルールを守らなければならない。上司は部下に指導を行うのが仕事だが、なかなか面と向かって言いにくいこともあるだろう。こうした話を、定期的に機会を設けて言いやすくする場が人事面接の場である。

 しかし、お互いの主張を摩擦なく上手に伝え合うのは本当に難しい。私はたびたび顧問先で人事面接の場に第三者として立ち会い、フォロー役をさせていただいている。労使の主張で足りないと思う部分があれば言葉を補い、感情論や水掛け論になった場合には、原点に立ち戻ったりして話を整理する。従業員が納得していないような気配があれば、その後にとことん話を聞くといった具合だ。

 立ち会う期間が長くなると、以前はみえなかったものがみえてきた。同じ従業員の面接に立ち会うと、以前とは少し顔つきが変わったように感じることがあった。本人に話を聞くと爆発寸前状態。労使紛争に発展する直前で火種を消したこともあった。また、入社間もない頃によく特別面接を行った従業員が、「いずれこの会社を経営したい」と言ったときには経営者と涙した。

 幸いなことにこれまで労使関係が悪くなったという話はなく、面接立会いの仕事も続いている。労使のコミュニケーションづくりは、社労士だからできる仕事だ。労使関係がうまくいくお手伝いができればこのうえない幸せである。

クリエイトオフィス深田 深田 美代子【大阪】

【公式webサイトはこちら】
http://www.create-f.jp/

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    平成26年3月10日第2960号10面 掲載

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