【ひのみやぐら】安全週間は家族を巻き込んで

2025.05.27 【ひのみやぐら】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

 今年も6月1日~30日を準備期間、7月1日~7日を本週間に全国安全週間が行われる。実施要項の「実施者が準備期間中及び全国安全週間に実施する事項」には、「労働者の家族への職場の安全に関する文書の送付、職場見学等の実施による家族への協力の呼びかけ」が示されている。同週間の歴代スローガンを見ても「職場の安全 家族の安心 災害ゼロはみんなの願い」(平成6年度)、「安全は 家族の願い 企業の礎 創ろう元気な日本!」(平成23年度)があり、安全衛生活動には家族の存在が大きいことが分かる。

 例えば、建設業で実施される職場見学会では、小学生を持つ親の現場をパトロールする取組みが行われている。親の働く姿を見るだけではなく、子どもたちから感謝を伝える手紙の朗読や無災害であることへの表彰などの趣向がある。子どもたちにとっては普段、家庭にいる親とは違った新鮮な姿を目の当たりにすることになるだろうし、場合によっては、憧憬の心が生まれ、将来目指すべき職業になるかもしれない。

 親にとっても仕事に対するモチベーションが上がるだろうし、何より「家族のために安全に作業しなければ」という決意を改めて固めることになる。副次的な効果でいえば、子どもたちを迎え入れるに当たり、現場に危険な場所があってはならない。当然、職場見学会の前には念入りな整理・整頓、清掃が行われるだろう。

 今号、「レイくん!ご安全に」では、建設現場で働く職人さんの子どもたちが描いたポスターコンクールをテーマにしている。職場に掲示してある子どもたちの描いたポスターを見ることで、仕事へのヤル気、安全意識の高揚につながるはずだ。ポスター作成では、親と子が一緒になってアイデアを練ることで、コミュニケーションが図られる。家族で安全や労働災害について話をするよい機会になるとともに、幼少時から考えることで、大人になってからの受け止め方が違ってくる。

 厚生労働省の進めるSAFEコンソーシアムでは、労働災害防止を社会全体の問題として捉えようとしているところだ。全国安全週間に、家族を巻き込むのは大きな意味がある。

2025年6月1日第2475号 掲載
  • 広告
  • 広告

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。