栃木・大田原労働基準監督署は、労働者を雇い入れた際に作業に関する安全のための教育を行わなかったとして、サファリパークを運営する㈱東北サファリーパーク（福島県二本松市）と同社現場責任者を労働安全衛生法第59条（安全衛生教育）違反の疑いで宇津宮地検に書類送検した。

　令和４年１月、労働者がトラ展示場の電気牧柵の点検を行うため、獣舎を通ってトラ展示場へ向かおうとしたところ、獣舎内でトラに襲われて負傷する労働災害が発生した。労働者を救出するために駆け付けた別の労働者２人についても、同じくトラに襲われた。同社は雇入れ時に、事故が起きた際の２次被害を防ぐための教育を怠っていた疑い。

　トラ展示場に通じる場所に安全な通路を設けずに、労働者に作業を行わせたとして、同法第23条（事業者の講ずべき措置等）違反の疑いでも立件した。

【令和５年５月11日送検】