人財育成は企業の生命線/椎名社会保険労務士事務所 代表 椎名 昌之

2016.07.27 【社労士プラザ】

 社労士事務所として取り扱う業務は、労働・社会保険の届出、就業規則等諸規程の作成、労務相談、賃金計算など多岐にわたる。その中でも私は、とくに人材育成に力を入れている。企業の財産は人である。従業員を単なる人材とみるのか、それとも人財と位置付けるのかで成果が大きく変わってくる。

 「箱の中に腐ったりんごが一つあると、他のりんごまで腐ってしまう」といわれる。腐ったリンゴは取り除けば解決できるが、人の場合はどうだろうか。従業員が生き生きと働くためにも人財育成はとても重要になる。

 企業の人財育成を考えるうえで、企業として「どんな人財を育てるか」、従業員に「各自の能力をどのように伸ばしていけば良いのか」を明確にする。この位置付けを、事業主とじっくり話し合うことから始まる。

 人財育成とは、目先の仕事を覚えさせることだけではなく、自社の将来を担っていく人を育てることである。ビジネスマンとしてのマナーや対人感受性など、社会で働くうえで最低限必要な能力を身に付けることは、いつの時代でも育成の基礎である。

 ドラッカーの言葉の中にも、「人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。人は最大の資産である」とある。最大の資産である「人財」にするには人を育てること。「じんざい」を「人財」にするのは、企業の責任である。

 具体的には、業種を問わず「地域1番店をめざそう」と説明する。1番のお店は皆が知っていることが多い。知っているところへ人が集まり、職場という体に血液が循環する。血液循環とは、コミュニケーションであり、血流の良い会社は離職率が低く、優秀な人財が定着する相乗効果をもたらす。

 何を1番の目的とするか。売上高、技術力、サービス力とするかは、企業次第だが、その目的を達成するため具体的に目標を定め、企業・従業員が実践し継続することである。少年が野球の試合で「打てるようになりたい」という目的を達成するには、「毎日素振り100回」などの目標を実践する必要がある。企業が継続的に発展していくため、人財育成は企業の生命線となるだろう。

 今後も、人の専門家として、経営者に最も身近で信頼されきるパートナーでありたい。

椎名社会保険労務士事務所 代表 椎名 昌之【千葉】

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掲載 : 労働新聞 平成28年7月25日第3074号10面

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